書いては消し、書いては消しを繰り返して支離滅裂な上にとても遅いupになりまして…すみません。

気長に待ってくださっていたごめんなさい。お待たせしました。







よくよく考えたら、東西の宝塚大劇場両方で、(僅かな日程とはいえ)和物の演し物掛かってるって、珍しいんじゃないですかね?

和物ファンとしては、本当に嬉しいです。

雪組「壬生義士伝」。
初日観ました。
2回目も観ました!(みりお(明日海りお)とかマカゼくん(真風涼帆)とかと一緒でした(笑))

その後追加を繰り返し、5回観ました(笑)
初日前に持ってたのは2枚きりなんですけどねー(笑)

そして、東京千秋楽ライビュも見られました。
泣いて笑って大忙しでした(笑)

まさかこんなにリピする事になるなんてねぇ…(しみじみ)



ハッキリいいまして、ダーイシ(石田昌也先生)の新選組ネタには信用なかったんです。

だって、以前雪組でもやった「誠の群像」の駄作っぷりったら…初演の時に既に石投げたい位でしたもの( º言º)

ので、今回も初日ともう1回のチケットだけ押さえて…後は観てから(追加するかそのままか)…決めようと思ってました。

でも、本当に私、新選組ファンなので、人物相関図とか見て、心躍るものがありましたから、真剣に「(誠より)マシな作品で有りますように」って祈っておりました(笑)
あー、でも、やっぱりまちくん(真地佑果)には左之(原田左之助)演って欲しかった(←るろ剣繋がり)(笑)

で。
蓋を開けてみると…幕末組は…よかった
変なキャラの改変も(基本)なかったですし、ダーイシお得意の下品な表現もあまりなかったし、映像(ドラマ)で見た「壬生義士伝」の印象と変わりはない感じでした。原作も読みましたが、(キャラ設定に関しては)びっくりする様な変なものはなかったです。

「誠の群像」は、新選組発足初期の話がメインですし(なんせハイライトが「池田屋」だもん)、土方さん(土方歳三)が主役ですから、今回の新選組中期以降(カッシー(伊東甲子太郎)が既に在籍してるとこからスタート)の、それもメインキャラでない吉村貫一郎が主役では、キャラの性格…というか見えるところが違うのは当たり前なので、「私の土方さんはこんな人ではない!」とかは思いません。
てか、なんだろう…逆に「私の土方さんに近かった」って思いました。

近藤さん(近藤勇)も、沖田くん(沖田総司)も、斎藤さん(斎藤一)…は一寸違ったけど(でも良き!)、大好きな原作(「燃えよ剣」)使ってるはずの誠の群像の時より、数段イメージに近かったです(笑)(なんで?という疑問は残る)
ので、あんなお話ではありましたがいちいちニヤニヤして喜んでしまいました(笑)

近藤さんの一寸見栄っ張りでお人好しなとことか、土方さんの文句は言うけどきっちり仕事するとことか、沖田くんの陽気な空気を漂わせながらさらっとNoが言えるところとか(あ、でもこれはあかんわって発言ありましたけどね)、斎藤さんの同い年の沖田くん(因みに平さんも同い年)に「はじめくん」と呼ばれてたり意外に短気なとことか…。あ、後左利き設定(あ、でもここツッコミどころですよー)とか。後、左之(原田左之助)とパっつぁん(永倉新八)が芝居下手とか(笑)、カッシーが色っぽいとか(笑)、平さん(藤堂平助)が額に傷あって、カッシー方として斬られてるとことか(あ、でもここも一寸言いたい事ある)(笑)
ニヤニヤしていまいました(笑)
谷先生のキャラと死に方には、異論ありまくりですけどね(笑)


原作をとりあえず読みまして、まさかあんな書き方してるとは思わなかったのですけど(笑)切り方、繋げ方に関して、今回は許せたんですよねー。

さすが、和物に拘る脚本家!というところでしょうか←サイトーくん(齋藤吉正先生)が、「夢現無双」でこれ位やってくれてたら…と口惜しい気持ちです(笑)


そして、お約束の「トップ娘役出番増やしのお役」が、今回は、上手く使えたところが凄いと思いました←褒めてる?
やー、きーちゃん(真彩希帆)の芝居が上手すぎて、鍵屋のいとはん、きーちゃんってしばらく気づかなかったですもん。「めっちゃ綺麗な声の子やな、誰?」って思わずオペラ上げたくらい(笑)
こういう、ご都合主義的な(娘1の)出番の増やし方って好きではないのですけど、原作でも「面影が似てる」と書いてましたし、本人が言った訳では無いですけど「多分吉村はおみよに惚れていた」と書いてましたし感じましたから、今回は、セーフ(笑)
ホタルの場面がとにかく綺麗すぎて…ちょいちょい「星逢一夜」思い出すけどホタルを追いかけるのに一生懸命で、目の前にいるのがしずではないって事、ここが盛岡でないって事を忘れてしまって、思わずおみよを「しず!」と抱きしめてしまい、ハッと我に返って逃げる様に走り去っていく貫一郎が…切ない!えーんと、同時に、2年も思い続けて勇気を振り絞って縁談話を進めてもらったのに、結局ずっと離れてる嫁には勝てなかったおみよの気持ちも…切ない!本当に辛いくらい切ない場面で…2人(だいもんときーちゃん)の息の合い方には、本当に…脱帽というか、尊敬します。あれだけ色々な感情を詰め込んだら、本当に潰れそうって思うのに…。
本当に上手いなぁ。

そう、そして、嫁(しず)とのあの信頼感!こういうのも、日本的(?)って思うんですよね。
旦那が命かけて仕事して、嫁が黙って家と子供を守ってるの。
昭和以前の形だとは思うけど(てか、幕末だからね(笑))
私的に、本当に「究極の愛」の形だと思うんですよねー。
ちゃんと夫を愛していて、でも夫のため、子供のために耐えてて…「まだ残るあなたの残り香」って寂しそうに歌う所が、本当に泣けました。こんな可愛いお嫁さん残して出稼ぎ(と言って良いかはアレだけど)行った貫一郎も、つらいだろうなぁと。
私だったら、こんな風に夫を思い続けられるかしら?とか(笑)

子供たちも健気でね。
ちるちる(彩みちる)のみつには、本当に泣かされました。
てか、なんなの?あの子!泣き方可愛すぎなんですけど!ちゃんと子供で、でも、しっかりもしてる。とととかかと兄様が大好きで、子供なりに一生懸命役に立とうとしている姿が…健気すぎてたまらんっ!

別の役ですけど、貫一郎としずのプロポーズ場面の雪ん子!がっっっ!こんな最強に可愛い雪ん子初めて!なに?このゆるキャラ感っ?!ホンモノの藁頭巾被った頭を大きく左右に揺らして歌う姿が、本気で着ぐるみみたいで…連れて帰りたい(笑)と何度も思いました(笑)

兄様のあみちゃん(彩海せら)も、古き良き時代の「長男坊」って感じで、「父がいない時は自分が家長として母上と兄弟たちを守らなくてはならない」という事を、本当に一生懸命頑張ってて…でも出来ない事もあって…。
母の大切な簪を売って弟の薬を買わなければいけなくなった時の、歯を食いしばって涙を堪えてる姿がたまらなかったです。
前後しますが、しずの入水自殺未遂を貫一郎に告にいく時の「間」(というか呼吸?)が、絶妙で、いつも本当にほれぼれ聞き入ってました。
本当に貧しい暮らししてるけど、「武士の矜持」は小さいながらしっかり持ってて、流石貫一郎の息子だなと思いました。

今頃ですけど、新公コンビが本公での子供たちってのが…しみじみします(笑)



次郎右衛門・さきな(彩風咲奈)はじめ、南部藩サイドの話も泣かされまくりでした。

実は、次郎右衛門母の「部下の前では泣けんだろうから、ここで泣いていけ(意訳)」って場面が、一番泣けたんですえーんもぉ、切なくて切なくて…。
次郎右衛門の気持ち考えたら、本当に辛い…。

その後、テレビのカットみたいに次の場面に行かされるさきなの気持ち考えても…辛い…(爆)
あぁ、でもこのくんだりが全て史実になかった←次郎右衛門自体架空の人物だなんて…逆に泣かされるわ(笑)


泣かされると言えば、次郎右衛門の下男の佐助さん・りーしゃ(透真かずき)!この人本当に…素晴らしい!出過ぎず引きすぎず、絶妙な存在感で、めっちゃ好き!
通行手形渡すところも良いんですけど、やっぱり蔵屋敷に辿り着いた瀕死の貫一郎の手から、血まみれの刀を晒し解いて外してあげる所が…たまらないです。
佐助さんにしてみたら、次郎右衛門の親友として、多分昔から知ってる子だと思うんです、貫一郎の事も。それこそ、身分は違うけど、子供というか甥っ子位の気持ちで見てるんだろうなって、思えるような、そんな仕草に感じたんです。
一生懸命次郎右衛門に命乞いする所とか、目立たないようにそっと(貫一郎と千秋の)世話をやく所とか、なんて良い人なんだー!って思いました。
やった事ないおむすび作ってる次郎右衛門に気付いて「私が…」って変わるところの、手を濡らして塩つける所のさり気なさも、本当に良い!
ずっと泣きながら観てました(笑)


貫一郎の死ぬ場面は、毎回嗚咽ものでしたが、ひとつだけ無理を承知でやって欲しい演出があったんですよねー。
ドラマ(映画だったっけかな?)で、貫一郎が切腹しているはずの部屋を覗いた次郎右衛門が見た光景…なんですけどね。
あの斬れない刀で一人腹を切り、苦しみのあまり部屋中のたうちまわって血だらけにして事切れている貫一郎…。
だいぶエグい場面だったんですけど…その死に様が…これ以上ない自己犠牲(そして、愛)だと感じたんです。
死ぬ時すら、家族の事を第1に考えて自分の為に何一つ使わない…。
そんな事、普通出来ないと思いました。でも、この人はやってのけたんだと、めちゃくちゃすごいインパクトで感じたんです。ので、宝塚では無理だと分かってますけど、やって欲しかったです。

やー、あの演出でも、充分泣けたからいいっちゃいいんですけどね(笑)


そういえば、曲、秀逸でした!手嶌(恭子)先生の曲って、本当にステキです。


とはいえ。ツッコミどころがなかった訳ではなくて(笑)
回を重ねる事に、ツッコミどころが増えて言ったんですけどね(笑)結局…(笑)

とりあえず第1は、ダーイシ(これまた)お得意の「状況説明キャラたち」…明治に生きている方々…いらんくね?…てか、めっちゃ集中力削ぐのよ。
そんなにご丁寧に説明してくれんでも、わかるから💢←正直、バカにしてる?って位、くどい説明(笑)

キャスティング的な大人の事情は分かるんだけど、まじ、いらん。と思いました。

原作も、現代(明治・大正)の人が思い出を語るってテイで書かれてるんですけど、もっとしっかり関係者だし…。てか、なんか本当に集中力削がれるのよ。気持ち良く幕末にトリップさせてくれって思う(笑)
説明セリフも本当にバカにしてる?って思ったし。←大切な事なので2回言いました(笑)
最初の場面の暴漢が入ってきてからのくんだりが…本当に…「この茶番をずっと演じてるみんなが可哀想…」と、初日に思ってしまいましたからね💧
池波くん(あがちん・縣千)の「名乗りは?」も、いらんでしょ。てか、ずっと側に居させて「名乗ってないんですか?」って、よく言わせたもんだわ。
本当に、こーゆーの一寸一寸集中出来なくてイライラします。


後。
ちらっと書きましたけど、斎藤さんの左利き設定に関することです。

やぁ、原作通りなんで…ダーイシに言うのは筋違いだなとは思うんですけどえー?

刀…殊に日本刀に関しては、右利き左利きの差別(違い)はないです。
そう指導されます。
日本は、「右利き文化(左利きさんは矯正される)」ですから。
どちらも等しく、柄は右手前に左手後ろに構えて持ち、左腰に刀を帯びます。
なので、斎藤さんが左利きとはいえ、右腰に刀を帯びてるのはありえないんですよねー。
てか、(貫一郎も言ってたけど)立ち位置逆にしないと刀同士が当たるし…。
もぉ、気持ち悪くて…気持ち悪くて…(笑)

原作通りで、なおかつ「谷先生殺しの犯人を斎藤さんにする伏線」だから、もぉ、カット出来ないし、どうしようもないとは思いましたけど…ショボーン
絶対殺陣の先生とかからツッコミ入ったと思うんですよねぇ…。だって、初日の斎藤さんの登場場面ですぐ「あーさ、刀逆よっ!?」って、慌てましたもん(映画見たにも関わらず(笑))
浅田先生…それ、サスペンスの手法ですから…やっ時代小説では禁じ手だと思います…(笑)分かってて書いてらっしゃるはずでしょうけど…

あれだけ本当になんとかして欲しかったです。


後、沖田くんの発言の件!
どこかと言うと、谷先生暗殺計画の時なんですけどね。
「斬っちゃいましょうか(ニコニコ)」
「え?近藤さんを?!
「まさかぁ(笑)いくらなんでも近藤先生は斬れませんよー。
ってくんだり!
沖田くんが、近藤さんに対して殺意なんて抱くわけないじゃん!それは、試衛館時代から一緒にいるパっつぁんや左之がわかってない訳ないじゃん!
こんなセリフを言わせるだなんて…私がダーイシに殺意覚えましたわ(笑)
本当に…前回の「誠の群像」でもそうだったけど、ダーイシって、新選組の試衛館時代から一緒の人達の絆(とファンの思い)軽く考えすぎじゃね?
本当に腹が立つ💢
何より、「新選組を知らない人がこれを見て、これが主流(の説)」だと思われたりしないかと思ったら切ないですパンチ!


で、これは上↑のに比べたら全然小さな事なんですけどね…。油小路の斬り合いの時、へーさんがカッシーに「こっちだ」と言われて「おう」と応えるのが…。気になる…ショボーンや、「YES」の「応」だから、間違いではないんだけど…なんか…2人の関係が、同格に見えてしまって…。なんとなく、カッシーが庇ってるみたいに見えなくもなかったし(笑)←思い込み?(笑)
平さんたら沖田くんたちと同い年なんだし…もそっと言い方なかったかなぁって…思いました。




とはいえ、全体的にはとても良い作品で、和物の雪組を心から堪能出来て、本当に良かったです。
こういう、地味だけど地に足着いた作品が出来るのが、雪組の強味ですよね。



…これだけダラダラ書いてるのに、肝心なこと書けてない気がします…。
もっと掘り下げて書きたいなあ。いつになるかわかりませんけど…。

ひとまず、ここいらで切っておこうと思います。