書きたいこと。
それはルキーニ・れいこちゃん(月城かなと)の感想です(笑)

あ、「そんなこったろうと思った」?……ごもっとも!

取り留めのない内容になるかと思います。そして、とてつもなく長くなりそうです……。
れいこ担以外は、回れ右してくださって大丈夫です~(笑)







私、歴代のエリザベートを観て、ルキーニが実は一番好きなお役なんですけど、正直ここまで一生懸命注目して観たことなかったです。
れいこちゃんのルキーニは、ただのストーリーテラーと言うだけでなく、彼の「回想」がこのストーリーだと言うだけでなく、彼のひととなりを考えてしまう……そんな演じ方だと思いました。

ルキーニって、本当にほぼ出すっぱりで、こんな精神状態で、めちゃくちゃ大変そう……と、10作目にして初めて思い至ったんですけど(笑)

れいこちゃんのルキーニは、本当にずっとニヤニヤ笑ってて、なんやったら真っ白い歯が見えるくらいニカッて笑ってて……楽しそうなんですよね(笑)
イッちゃってる人らしい表現だと思うんですけど、それだけでない、「イッちゃってる人を演じている」実はめちゃくちゃ頭の良い(でも、性格歪みまくり)狡猾なテロリストって印象を受けました。
その歪んだ性格が、トートを引き寄せ(創り出し)、心酔してしまった様な……。
ただ。
難しいんですけど、ある所では「トート閣下の下僕」的なんです。
でも、ある所では「トートすら生み出したのは彼の頭(想像とでも)」とも受け取れる……。
そんな印象が行きつ戻りつしている所を見るにつけ、「ルキーニって結局、どんな人なん?」と、興味が膨らんでしまいました。

そして、ありがたい事に何度か観せて頂いてるのに、ルキーニばっかりオペラで追っかけてしまう事になっております(笑)

とりあえず、プログラムのこの写真にヤラレましたよね(笑)





舞台のは、順番に……。
でも、思いつくまま(笑)


登場する場面の、手錠で戒められてるのに、やたら自由な囚人っぷりと、裁判官に、「精神錯乱を装ってる」と言われて、キレた声♥に、始まって数分で「そうそう!ルキーニはこうでなくっちゃ!」となる(笑)



自分が呼び寄せた、エリザベートと生きた人々の間を塗って歩いてる時の、なんとも嬉しそうな顔!と、子供時代のエリザベート・ちゃぴ(愛希れいか)を呼び出す時の満足気な顔からの、これから始まる物語が可笑しくて仕方ないって風なハケ方が……たまりません。


以前にも書きましたが、れいこちゃんのルキーニは尽く、周りの人をバカにしてると感じます。
「こいつら、アホやなぁ(笑)」って見てるの。
やることなす事全て、トート閣下・たまきち(珠城りょう)の采配なのにって思ってる様な……。

そのニマニマした顔で、めちゃくちゃ猫背(多分、れいこちゃん史上最高に悪い姿勢)で壁に寄り掛かって、謁見の様子をギロギロした目で見ている時の姿ったら……かなり怖いです(笑)
ただ、死刑囚の母の懇願をはねつけた皇太后ゾフィー・すーちゃん(憧花ゆりの)と皇帝フランツ・みやるり(美弥るりか)に対して、なにか思うことがあるのか、フッと顔を上げて睨みつけたあと、爪を噛んでるのが印象的で……。

親指でなく、中指の爪を噛んでるんですよね(多分)。
どうしてそうしたのか……れいこちゃんに本気で聞きたいです。

私が思うに、ルキーニにはトラウマ的な、このやり取りと似たようななにかがあったのかなと……そして(トートとの関係とは別に)エリザベートを、暗殺するに至ったなにかだったのかな?とかも感じました(史実のルキーニを調べる気はないんで、想像です)。

でも、その後やっぱりニヤニヤして退場するんですよね。
きっと「あーあ、やっちゃった(笑)」って思ってるんだろうなぁ(笑)



なのに、「傍観者」でなく「物語の一員」として居る、バート・イシュルの場面で、ポーター(?)役をやっている時にシシィと仲良く話してる所見たら……あ……涙が……ほろり
それの延長で、ルキーニが投げたオレンジを、シシィが追っかけて拾って、それをパパのマックス・まゆぽん(輝月ゆうま)に投げ渡すという、一連の流れに、95期ファンは萌えるのです(笑)




その後シシィとフランツのやり取りを眺めて、(私目線で)「むぅムカムカ」としたトート閣下を見つけるや否や、「閣下……」と、被っていた帽子をくしゃくしゃに握って頭を下げる姿のなんと卑屈な事かっ!あの、背の曲げ具合!あの、頭の角度!あの帽子の掻き抱き方!あの、足の位置!……全く優雅でない!てか、身分低い……というか、虐げられる位置に長く居すぎて、人としての尊厳を持たなくなった人みたい。
見てはいけないものを見た的な印象を受けるくらい、卑屈な態度だと感じました。
自分より下の(と思ってる)人には、あれだけバカにした態度なのに、トート閣下には、羨望の眼差しを向けて、卑屈な位遜る……。
初日、「なんか、今までのルキーニと違うけど、あの武士のれいこちゃん(大変姿勢が良くて品のある)がここまで作ってきたか?!」と喜びました(笑)もう少し出来んじゃね?とうっすら思ったのはまた別の話(笑)

その姿見ただけで、人間として色々アレな人やなぁと思ってしまう……。
まぁ、テロなんてする人なんでアレな人ってのは仕方ないのかもだけど(笑)

そして、この一事をとっても、過去……というか、生い立ちになにかあったんだろうなと感じます。


で。
半分その中(その世界)に入って、半分外から見ている風な立ち位置で、シシィとフランツの結婚式を、「めでたしめでたし」と茶化し、シシィの孤独な 結婚生活 戦いを面白そうに解説して、エリザベートが遠からずトートの元に来る確信がある……というか、分かってるから……ずっとニヤニヤしているのも、楽しそうでなによりです(笑)シシィに鏡を見せながら、重臣たちに拍子とって歌わせてるあの後ろ手が、ツボります(笑)
ここでは、ストーリーテラーというより、「俺が(トート閣下に代わって)この世界回してる」感を感じます。




実は、今回今回一番気になった所が
カフェエプロンを蝶結びに結べない(縦結びになる)ルキーニなんです´艸`*ハート②ハート②……萌える泣き1ハート②
めちゃくちゃ格好よく出てきて、喋りながらめちゃくちゃ良い高さにエプロン着けるのに、縦結び……(笑)

いや、別に仏教徒ではないから「縦結び」にした所で縁起悪いとか思わないだろうし、そもそもヨーロッパで縦横の結び方にこだわりがあるのかもわからないですけど……。

宙組の(最初の)「エリザベート」で、このカフェの場面のわたる(湖月わたる)見て……あの、燕尾の下がTシャツでそのまま蝶タイ付けてるというフザケ具合が(笑)たまらなく面白いと思って、ルキーニに惚れたと言っても過言ではない位好きな場面なんです(笑)

ので、その縦結びが気になって、気になって……(笑)今の所、私が観た全ての回で縦結びにしてました苦笑

因みに、新公でルキーニ演じたおだちん(風間柚乃)は、ちゃんと蝶結びになってました(笑)

……れいこちゃんだから、これもなにかキャラ(ルキーニの性格)を構築するこだわりなのかな?とか、思ったりして(笑)
どうなんでしょうね。だって、和物ではまずやらないですからね、縦結び(笑)



こだわりといえば、ミルクの場面。
や、れいこちゃん的にこだわって無いかもですけど、ミルク売りになって「ちゃんと並べ」と邪魔くさそうに言う所とか、残り少ないミルクを入れてあげる時、缶を逆さにしたり、振ったりなんていう仕草を全くしない所。
「1滴でも多く欲しい」という人々に忖度一切ない(笑)
「無いものはないんだ!」とキレてみせ、トートと革命家たちと一緒になって民衆の、エリザベートへの憎悪に油を注ぐ所(笑)

なんか……この場面が、本来のルキーニなのかなって思います。
皇帝の治める世の中に不満を持ってて、革命運動に身を投じたんだけど、過激な思想に傾倒してテロリストになった……みたいな(繰り返しますが、史実のルキーニの事は知りません。あくまでもこの作品の中でのルキーニの印象です)。

エルマー・ありちゃん(暁千星)たちと一緒になって、トートの隣で力いっぱいエリザベートを否定する姿が、今までの「楽しそう」ではなく「本当にそう思ってる事」に感じましたし。そして「イッちゃってる人」に見えない所が……よりルキーニの本当の姿なのかなと……思いました。

好きなんです、この場面´艸`*ハート②ハート②


銀橋に出て、トートの横に立って心の底から歌い上げている姿が意外に堂々としていて、面白いなぁと感じました。


1幕の幕引きは、トート閣下に。
そりゃそーだ(笑)




すみません。続きます。