行けてよかったー
私は、とっても運がいいっ!と、天に感謝したいっ!
そんな一日でした。
早朝。
ま、始発に乗るために家を出たのは、4時台っつー時間帯。
ともちんの為の遠征で慣れているから、早起きはいいのだけど、長時間並ぶのなんて久しぶりすぎてドキドキする。
今回は、連れがいたので、それでも気持ちは楽だったけどね。
そんな感じでやっとGetした楽チケ。
立ち見って・・・立ち見って、ネッシーさん時代の星組でやった以来っつー、気力も体力もすでに昔の物になっている私。耐えられるかどうか・・・(笑)
そんな不安は、すっぱり忘れました。
ええ、幕が開いたら。
実は、昨日も観たイナバ。
二日連チャンで観るのって、楽しいわ。
や、これもいい作品だからこそ。
本日の三日月藩も、切なくて美しかったです。
昨日初めて一階席に座ったんですけど、二階席からは、ほぼ見えなかった吊り物(木々の梢)が、めい一杯つられていることに感動しまして。
ちゃんと、空が狭いのね。
櫓建てて、少しでも高いとこに上りたくなるの、わかるわって思って。
上手下手の書き割りも、木々が重なるような山深い情景で。
う~ん。
二階でも、大体は見られたけど、やっぱりこれは、一階席のが世界に入りやすいな。と思った次第で。
ので、二階の当日B席より、この立ち見席でよかったなって思いました。
一列目だったし(もう少し早く着いていたら、イス席だった位の順番だった)、下手サブセン位置だったし。
当たり前なんだけど、立って観ているので、どこよりも障害物のない状態立ったので、足は痛むけど、ストレス感じなくて、集中出来たし。
もう、何度も観ているので、オペラいらないかなとか思ったけど、やっぱりアップで観たい、三人の表情。
今回の作品って、そんなに言葉が多いわけではないし、その上、本心じゃない事とか言ってるから、表情がとてもよくて。というか、気になって。
特に、晴興@ちぎが、本当に「苦しそうで、寂しそう」で。
どの場面の晴興も見てたら切なくなってしまう・・・んだけど、気になって気になって・・・。
先ほども書きましたが、昨日も観たので、ごちゃ混ぜなこと書いてしまいますが・・・。
最近、一揆の後吉宗との場面で、吉宗@じゅんこさんの言い方が、ちょっと優しく・・・というか、悲しそう・・・というか、寂しそうに聞こえるようになって(以前は、厳しいな、と思っていた)、ホント、切なくて。
昨日は、じゅんこさんガン見してしまっていまして、「一筋流れた涙が、そりゃ美しかった」と、一列目で観ていた友人がいったものですから、今日はちぎを観たわけです。
・・・泣いた。
あんな悲しい顔しているだなんて。
あまり描かれていない江戸の場面だけど、この二人のこの表情だけで、どれだけお互い信頼して、どれだけ深い絆で結ばれていたか、わかると言うもの。
晴興にとって吉宗は、本当に「父」といってもいいくらい大切な人で。
裏切るなんて、考えられない位で。
でも、その吉宗をもってしても、源太をこの手で殺めた事、大切な思い出の里を荒らしてしまったショックは埋められなくて。
「本当に、戻ってこないのか」って問う吉宗に、
「ごめんなさい」っていっている晴興が見えました。
そして、それに対して冷たいような処断下す吉宗だけど、決してそうではなくて、晴興の望んだ通りにしてあげたって感じがする。
と、いうことは、熊本藩の藩主とも色々上手くやっていて、なにかあったときには、助勢頼める位に親密度上げていたかもしれない(笑)
とか。
妄想してしまう(笑)
話が前後するんだけど、一揆が勃発して、城郭からその成り行きを見ているときの、晴興も、本当に辛そうで。
実は一番泣けたりするとこなんだけど。
自分のしたことは分かっていて。こうなることもだいたい分かっていて。
でも、今目の当たりにしてみて、自分の置かれた立場に、愕然としたみたいな。
昔、母に「さっきの子らとそなたの生まれた世界は違う。そなたとあの子らの道は違う」と言う意味を、身をもって知ったみたいな。
城郭の上からでも、ちょび康が斬られて死んだとことか源太が叫んだこととか、氷太が斬られたとことか見えていたと思うんだよね。
でも、それに対して(家臣に)「やめろ」とは、言えない。
もう、辛そうで、辛そうで・・・。
見ているだけで、苦しくなってしまって。
その後の、源太との殺陣も。
背中合わせで見得を切る時、晴興が、「ニカッ」て笑っているように見えて、その心を測りかねていたんだけど。
なんかわかった気がした。
2人で、星空見上げて(このときは、雨で見られなかったはずだけど、心の目でね)懐かしい昔に思いをはせて、その後の自分たちの運命がこうなってしまった事への、悲しみの顔だったんだと。
こうなってしまった以上、最早、斬って斬られるしか無いって事をわかって覚悟して、決断した笑顔なんだとも、思った。
そして、それを源太もわかっているのが切ない。
後半は、どこももぅ、晴興目線だと、切なくて、辛くて。
明日は陸奥に出立って時に、泉にああいうことされて。
きっとそれがなかったら、絶対口にしなかったであろう思いを話して。
結局、思いは遂げられなくて。
「源太ほどお前を大事にするものはいなかったな。」って、言っていたけど、晴興だって泉の事思って、「からこうただけじゃ」って、唯一人愛した人に心の重みを背負わせないようにして。
なんて、可哀想な人・・・。
そう思ったら、もう、止めどなく涙が出て・・・。
知らない土地で「永蟄居」って、どんだけ辛いことか。
ま、終身閉門のうえ、一室にこもらされるんだから、陸奥だろうが江戸だろうが、国元だろうが関係ないだろうけど。
32歳で、その処罰。
この時代でも50位は平気で生きるし、80とかもいなくはないから、20~50年一室に籠もったまま過ごすなんて(ま、それまでに病気になってその前に亡くなる事が、多いんだろうけど)。
星の見えない、星を見上げることすら叶わない部屋で、生涯でただ一つの望みすら叶わなかった紀之介は・・・その長い時間をどう生きていくのか…。
考えただけで、胸が詰まるのです。
ただ。
その身を呈した晴興の行いで、村の人たちの命は守られて。
みんな、知っているのかなー。知ってるんだろうなぁ~。
だから殊更に明るく、いつも通りに振る舞っていたんだろうなぁ。
「私は、いい殿様になれなかったな」と言った晴興だけど、領民の命を救い、こうしてまた祭りが出来るようにした。
表立って感謝したりとかは、ないだろうけど、蛍村の人たちの心には、ちゃんと紀之介が息づいていると思うんだよね。
昔ほどの収穫はなかったけど、こうして祭りができて、振る舞いの握り飯も作れるほどには、里も息を吹き替えした。
「皆が幸せに生きられる世の中」が、もう少しで来る。
きっと、そう信じて、村の人たちは一生懸命稲と子供を育てていくんだろうな。
その様子が、晴興に知らせられたらいいのに。
そしたら、自分のしたことが無駄じゃなかったって、うれしく感じるだろうに。
そんなこんなを考えていたら、ラストで(何度も観ているのに)、声が出そうな位泣いてしまった。
晴興の一番幸せだったときなんだなって。
二度と戻らないその頃が、たまらなく愛しい。 星に定められたかのような運命は、いいっそう清々しいほどに残酷だ。
涙奈しには、観られない。
8回目の観劇で、確信したわ。
ごめんなさい。長くなったので、ショーは次に書きます

