西山の城(智頭町西野小字西山上)は、各資料には、その名すら記載されていない…
唯一、その名が見られる資料には、下記の記載…
山形地区西野集落の西、海上山から郷原集落に向かって張り出た山稜の中腹、郷原より約1km登った標高535m、比高307mの地点を中心とする一帯に大規模な平地がある。
俗にハチが平(ナル)と云う。自然の緩斜地形を利用して人工的な三段の平地と浅い堀切と思われる窪地、長い空堀状並びに楕円形状の窪地が稜線上に見られる。
また、少し西野側に下って鉢底形の地形に二段になった、かなり広い平地がある。
これ等の立地条件は本谷を隔てて南東1.5kmの山頂に草木城跡があり、南南西2kmの乳尾山に左近城跡、大呂隠谷城跡も東約3km地点に眺望できる。
山麓は東・南・西側の三方とも急峻な地形であり、城砦構築場所として条件が整っている。
智頭郷土史に西山城と記載しており、西野城とは別城であるのか、参考地として記録した。
(※智頭町の山城より)
智頭町教育委員会は、独自に町内の城を調査しており、他の市町村の教育委員会より良い仕事をしている
明確な場所は記載されていなかったが、これだけの説明があれば、地形図と照らし合わせ一致する場所を探すのは容易だ
東に林道があるので、車で入れるだけ入り、林業の作業道がある所へ駐車、徒歩にて作業道を登る…
城域が間近になったのを確認し、そこから直登で一気に距離を詰める
尾根を目指し登ると、広大な空間が…
館も建てれる程に広さがある…
その北には緩傾斜した曲輪…
妙に石が多く転がっている…
そこから尾根へと直登すると、土塁のある曲輪が
そこから尾根を登ると、一気に開けた空間…
鉄塔が建っている為、木々が綺麗に伐採されている
南の曲輪から、北へ伸びる尾根
尾根の東下には、溜池状の窪みのある削平地
主郭周辺は、空堀のような溝が複数走る…
主郭の北には堀切
海上山へ続く尾根へ進むと、そこにも出丸のような曲輪…
東斜面を下ると、なかなかの広さの曲輪が
二段構えになっており、東に帯曲輪
その東には竪堀
植林されている為、とても明瞭に遺構を確認出来る
西山の城遠望
軌跡ログ
久しぶりに智頭町の山を歩いたが、やはり「杉の町」智頭は、植林の手入れが行き届き、薮が少なくて歩き易い
八頭郡智頭町の城