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Dark side of the moon

どこにでもある意味の恒久的不在

すぐに出ていくつもり

おまえのスクイーズにも少し飽きた

俺のうしろに並んでいるいる男たちに

挨拶していこうか?

雨に濡れることもそんなに苦ではないから


見てみろ少年たちが笛吹についていく

望むところにいつも辿り着けるとは限らないのに

幻滅は新しい希望の種になる

でもそれがわかるのはずっと先のこと

すべては終わったんだ

顔を上げろよ


もう戻るつもりはない

俺はすっかりクリアになっている

おまえのしみったれた嘘に付き合う

時間は残っていない

丘の向こうは晴れていることは知っているから


聞こえるかカロンがふざけて笑っている

どうせいつかは俺たちもまためぐり合うんだから

切傷は絶え間なく癒えていく

でもそれはきっとずっと先のこと

すべては終わったんだ

顔を上げろよ


巡礼者の列に詐欺師たちが紛れていく

あの後に俺はついていく

すべては終わったんだ顔を上げろよ

すべては終わったんだ

顔を上げろよ



あの頃のことを覚えているか?

サードストリートの橋の下で

1枚の毛布にくるまって

2人でがたがた震えてた

満たされるってことがどういうことか

まったくわかんなかったよな



あの頃のことを覚えているか?

ダックサイドリバーの川べりで

1本のタバコを回し飲みして

ずいぶんくだらない夢をみてた

満たされるってことがどういうことか

まったくわかんなかったよな


時が流れて流されるまま

妙なところにたどりついた

俺のいる場所がわかるかい?

満たされているはずなのに

俺はどんどん太っていく


あの頃のことを覚えているか?

メインストリートで溺れてた

12ポンドのウイスキーにやられて

絡まりあって転げてた

満たされるってことにビビりながら

満たされないことに苛立ちながら


俺は覚えているよ

アドボードを壊してけらけら笑うおまえに

うんざりしてた

満たされることなんてないって知った

満たされることを妬みながら


時は流れておまえはどこに

飛ばされたんだ

おまえのいる場所がわかっているのか?

満たされているはずなのに

俺の心はずいぶん年老いている



口を開いても 
傷つけるばかり
口を閉じれば
終わりの予感は現実に変わる

二人は臆病なケモノ
闇のなかではぐれることを怖れて
隣にいる窮屈さに 爪と歯をたてる

僕たちのブルースはとても軽くて
舞い上がる風に頼りないメロディーは
空に吸い込まれて消える

もうじゅうぶんなはずなのに
きっともう自分が可愛いだけなのに

二人傷を舐めあうことも
忘れてしまった 小さな隙間なのに
こんなにも遠い

僕たちのブルースはとても青くて
良く晴れた秋 塗りつぶしたよな空に
飛ばされていく

東横線で人身事故に出くわして

電車に缶詰になった。


事故車両ということもあって、これは時間かかるなあと

覚悟をしたものの、たぶん15分かそこらで開放されたと思う。


車両に閉じ込められたことはそれほどストレスでも

なかったけれども、隣に乗り合わせていた、やや老境に入った

おっさん×1とおばさん×3には難儀した。


おっさんが「どうして早く、開放しないんだ?これ大問題だよ、大問題。」と騒ぐと

「そうよ、これあとで大変なことになるわよ、東急さんどうするつもりなんでしょ。」と煽る。


何が問題になるのかよくわからなかったのと、

どれだけ急勾配な斜め上から目線なんだろう

人間、性別が身体的、精神的になくなるとこうなってしまうのかなどと

ネガなことを考えているとダークサイドに落ちそうな自分に気づいて、

ああ何か楽しいことを考えようと

努力をしていると「共立美容外科」という言葉が

「きょーりつびよーげかぁ♪」という音階つきで頭に浮かび、

なんだか面白くって10回くらい「きょーりつびよーげかぁ♪」と

リフレインさせてみた。


自分は共立美容外科に関してズブの素人なのだけれども

「美容」の「外科」と名乗っておられるだけあって、

いわゆるお顔をはじめとする身体のパーツの

お直しやらメンテナンスを生業とされているのであろうなと

察せられたのだけれどもそう考えると、その筋で有名な

院長のお顔が脳裏に浮かんだ。

タカス、クリッニック!!

もしくはタ・カ・スッ クリニック!♪(自分のなかでこの斜体感は大事にしたい。)

というメロディーがきょーりつびよーげかぁ♪と

ステレオで鳴り響く事態となった。


そのうちなんとなく、そのメロディー感から、

美容を外科的に整えようとされる方は

共立派と高須派に分かれていてなんとなく、かわいらしい美しさ、

狸系のふんわか美人を目指す女性は共立美容外科の門をくぐり、

なんというかシャッ?シュッとしたキレイめの美しさを

追い求める女性は高須派だな、などという実に勝手な思い込みが駆け巡っていて

まあ、佐々木希、小倉優子志向だったら共立だろうし、

北川景子、武井咲志向だったら高須だなと

もう根拠のかけらもない妄想の域のような

不毛な思考を巡らせているうちに

いつの間にか、ホームで迂回のために乗り継ぐ三田線を待っていた。


しかし三田線は自分のなかでは地味だなぁ、

たぶんあの丸印のブルーの水彩絵の具の青そのまま感が

地味さを際立たせてるんだろうなぁ、と

またこれも根拠のないことを考えていて

結局、東横線のジジイの大問題の根拠のなさと、

そう変りないことに気がついて

少し悲しくなったので家に帰る途中でそばを食べて帰って寝た。






今から君に会いに行く
こじれた関係を奇妙なアルゴリズムで
繰り返し流す涙を
もうすべて終わりにしてしまうのも
いいかもしれない

今から君に会いに行く
いいわけさえも微妙なストイシズムで
これからも笑う笑顔で
もうこれで終わりにしてしまうのも
悪くないかも

交わした約束の数だけ 僕は嘘をついた
君だってわかってたはず
叶えられないことぐらいあることぐらい

今から君に会いに行く
ねじれた世界を複雑なシニシズムで
もう壊してしまうことにさえ
ためらいもない

君に会いたくないのに 君に会わないと
僕だって息を吐くように
本当のことを言いたかったのかも

今から君に会いに行く これで最期
今から君に会いに行く すべて終わる
今から君に会いに行く 終わることさえ
今から君に会いに行く