東横線で人身事故に出くわして
電車に缶詰になった。
事故車両ということもあって、これは時間かかるなあと
覚悟をしたものの、たぶん15分かそこらで開放されたと思う。
車両に閉じ込められたことはそれほどストレスでも
なかったけれども、隣に乗り合わせていた、やや老境に入った
おっさん×1とおばさん×3には難儀した。
おっさんが「どうして早く、開放しないんだ?これ大問題だよ、大問題。」と騒ぐと
「そうよ、これあとで大変なことになるわよ、東急さんどうするつもりなんでしょ。」と煽る。
何が問題になるのかよくわからなかったのと、
どれだけ急勾配な斜め上から目線なんだろう
人間、性別が身体的、精神的になくなるとこうなってしまうのかなどと
ネガなことを考えているとダークサイドに落ちそうな自分に気づいて、
ああ何か楽しいことを考えようと
努力をしていると「共立美容外科」という言葉が
「きょーりつびよーげかぁ♪」という音階つきで頭に浮かび、
なんだか面白くって10回くらい「きょーりつびよーげかぁ♪」と
リフレインさせてみた。
自分は共立美容外科に関してズブの素人なのだけれども
「美容」の「外科」と名乗っておられるだけあって、
いわゆるお顔をはじめとする身体のパーツの
お直しやらメンテナンスを生業とされているのであろうなと
察せられたのだけれどもそう考えると、その筋で有名な
院長のお顔が脳裏に浮かんだ。
タカス、クリッニック!!
もしくはタ・カ・スッ クリニック!♪(自分のなかでこの斜体感は大事にしたい。)
というメロディーがきょーりつびよーげかぁ♪と
ステレオで鳴り響く事態となった。
そのうちなんとなく、そのメロディー感から、
美容を外科的に整えようとされる方は
共立派と高須派に分かれていてなんとなく、かわいらしい美しさ、
狸系のふんわか美人を目指す女性は共立美容外科の門をくぐり、
なんというかシャッ?シュッとしたキレイめの美しさを
追い求める女性は高須派だな、などという実に勝手な思い込みが駆け巡っていて
まあ、佐々木希、小倉優子志向だったら共立だろうし、
北川景子、武井咲志向だったら高須だなと
もう根拠のかけらもない妄想の域のような
不毛な思考を巡らせているうちに
いつの間にか、ホームで迂回のために乗り継ぐ三田線を待っていた。
しかし三田線は自分のなかでは地味だなぁ、
たぶんあの丸印のブルーの水彩絵の具の青そのまま感が
地味さを際立たせてるんだろうなぁ、と
またこれも根拠のないことを考えていて
結局、東横線のジジイの大問題の根拠のなさと、
そう変りないことに気がついて
少し悲しくなったので家に帰る途中でそばを食べて帰って寝た。