Kacey MusgravesのStar-Crossedについて。

ざっと感想を語ります。

とても、とてもいいアルバムです。大分聴き込んで来ましたが、最初のつかみから個人的にはがっちりでした。

彼女の語り手としての冷静さと繊細さに満ち満ちてるアルバムだと思います。くすんだ心を吐き出すみたいな感覚は1st以来のもの。ジャンルは変わりつつあるんですけど、感覚的には原点回帰感もあって。

彼女って作品に関してはかなり完璧主義というか、潔癖な何かを感じるんですよね。Golden Hour以降それがどんどん研ぎ澄まされてる感じがします。もちろんナチュラルさと、生々しい歌声は変わらぬまま。Golden Hourほどは…という意見を比較的見かけるのですが、私はどちらかというとこちらのアルバムの方がしっくりくるし、心にすっと入ってきます。

張り詰めたような緊張感も。オープニングからかっとばしているなぁ…と。

後半のThere’s a light(楽曲的にはもちろん好きです)が若干浮いてる感もある気がしたのですが、でも全体的にはなかなか統一感を感じさせるアルバムだと思います。

ラストのGracias a la Vidaは生活、精神、世界、あらゆる崩壊を感じさせるもの。ゾッとするラストが意外性もありつつ、けれどアルバム全体のくすみをじわじわと感じながら、惹き込まれた先に待っているもの、という感覚もあって…見事です。

楽曲的には沢山好きなものがあるので(というか、ほとんど)、一つ一つ訳した時にまた語ろうかと思います…!