「それは南氷洋の深淵に眠っていた。わずか65日で集結した最終核戦争後に、撤去されずに残された恐るべき怪物-----究極の自動戦闘要塞群である。ひとたび起動すれば接近するすべての対象に全面攻撃をしかける最終兵器だ。各国の残存部隊は総力を結集して要塞の機能解除に挑むが、ついにそのひとつが目覚めてしまった! 酷寒の大海原に展開するミッション。緊迫感あふれる近未来SF!」
創元SF文庫 ISBN4-488-704101-8

さまざまな問題に苦悩する人々の心理描写と、リアリティーあふれる深海での戦闘描写が秀逸。
「桐村彬は、南極で物資輸送に携わるパイロットだ。チリ有数の富豪である日系実業家シラセが南極基地で負傷。救助に向かうが、帰路、謎の双発機に襲われる。背後には黄金伝説を巡る陰謀があるのか。独裁者ピノチェト将軍の元部下、南米に巣くうナチス残党とネオナチ、見え隠れする超大国の影・・・・・真の敵の正体は?極限に命を懸ける男たちの姿が胸に迫る、冒険小説の金字塔!」
光文社文庫 ISBN978-4-334-74376-5

もうなんでもあり!といった、サービス満点の娯楽文学。飽きることなく読破できます。その分、ありえなさ感も大きいのですが、これは一つ突き抜けていると言えるでしょう。


今年のOSCは8月初旬、アルゼンチンのブエノス・アイレスで開催されます。
http://www.dna.gov.ar/scar2010/
そろそろアブストラクトを登録せねばなりません。
お忘れ無く!
河出書房新社
ISBN978-4-309-25231-5

「ここ数十年間にようやく、人類が及ぼす影響の方が自然の変動を明らかに上回り、人為的な気候変動の「シグナル」が、自然の変動による背景の「ノイズ」のなかから浮かびあがるようになってきた。」

「気候を大きく押しやるようなことは避けた方が賢明と思われる。傾きやすいカヌーに乗っているときは、踊るべきではない。怒りっぽい野獣とともに位しているのなら、鋭い杖で突くべきではない。」

「もはや母なる地球に人類の面倒を見てもらおうと期待は出来ないと言うことだ.地球は我々が運営すべきものなのだ。そして、それを賢く運営する責任から逃れることはできないのである。いまわれわれが直面しているこの難題は、人類を生物種として成長させてくれるものだったと、子孫たちが振り返ってくれたら、それは悪くないだろう。」