ムスコくんが通っている事業所の代表が詐欺罪で逮捕された。

補助金を不正受給した。

それはそれで大問題だが、今回書くのはそのことではない。




問題は補助金等の不正受給だけではないから。




毎月もらってくる工賃明細書。

そこには、作業時間と基本工賃が明記されている。

この「基本工賃」

実は基本になっていない。

基本工賃=時給ではないからだ。

なぜか、基本工賃がそのまま今月の支給額そのものになっている。

つまり、時給がどこにも明記されていない。

だから、知らないうちに時給が変わっていることなど、よくよく見ていないと気づけないようになっている。




ムスコくんの時給が、

20228月以降、100円減らさせていた。




減らしますという知らせは一度も受けていない。

もちろんムスコくんも聞いていない。




20228月〜20233月までの作業時間合計約635時間×100円で約63千円を受け取れていないことになる。




なぜ減らされているのかについて回答を求めた。

今日現在、まだ明確な回答は得られていない。




こういった腑に落ちないことだらけでずっとモヤモヤしていた。

そんな時の詐欺罪。

事業所を変わるきっかけだと思った。

ムスコくんは来月から別の事業所へと変わることになった。





事業所を変わろうが、時給減額の件は納得いく回答をどこまでも求めていこうと思っていた。

もしそれが出来ないなら、事業所の管轄である県へ話そうとも思っていた。




ところが、ムスコくんの父親の出した結論は違った。




たしかにおかしいとは思う。

納得もいかない。

でも今後、ムスコくんが新しい事業所に馴染めず、やっぱり元の事業所に戻りたいとなった時、親が揉めたことが原因で元に戻れないとならないようにすることが本来の子供のためじゃないか。




わたしはとても怠慢で、子供が通うのに障害福祉についてや受けられるサービスなど全く調べることなくここまできてしまった。



障害福祉の世界がこんなに不透明だと思っていなかった。

だって障害者を相手にしているのだから。

福祉事業を行っているのだから。

善良に違いない。

すべて思い込みでしかなかった。



正しさの追求は、ムスコくんの幸せを奪うことになるのだろうか。

正しさの追求は、わたしのエゴなのだろうか。