このレディースセンターの乳腺外来では、乳房痛で受診される方が多いと感じています。
それまでは、私は、大きな病院で、主に乳がんを治療してきました。
痛いなどの症状では、あまり大学病院に予約をして受診されないのでしょう。
痛いだけで受診される方は、少なかったです。
しかも、せっかく診察を受けていただいても、乳がんでないと診断されると『なんでもないですよ』といって診察を終了していたように思います。
なぜ痛むのか?
『病気ではありませんよ』だけでは解決されない症状や不安があると気づきました。
乳房の痛みを訴える方は、多いです。
それが、乳房の痛みなのか、あるいは、胸にある心臓や肺、肋骨の痛み、肩こりや背中のこりからくる脇の痛みなど別の要因があるのか、判断が難しくて受診されることもあります。
まず、乳房の検査をして病気がないことを確認します。
心臓や肺からの症状が考えられる場合は、内科の診察をお勧めします。
肋骨などの体に痛みは、湿布などの治療を行います。
そのような病気が考えられない場合は、ホルモンの影響があります。
女性ホルモンのエストロゲンの変動によって乳房痛が起こります。
年齢に応じたホルモン環境の変化があります。
また、性周期にあわせたホルモンの変動があります。
その影響で、乳腺は変化しています。
診察をして、その方のホルモンや乳腺の状態に応じた説明、対応方法をするように心がけています。