乳がんにエストロゲン・プロゲステロン受容体がある場合に適応があります。
閉経後の乳がんの治療には、アロマターゼ阻害薬という薬が使われます。
アロマターゼ阻害薬の副作用に、骨粗鬆症・関節痛などの骨症状(1~3%)があります。
つぎのような症状です。
指などの関節にこわばりを感じる
肩やひじ、ひざなど体の節々に痛みを感じる
骨がもろくなり、骨粗鬆症や骨折が起こりやすくなる
ご高齢の方は、乳がんの治療を始める前から、上の症状を訴えている場合もあります。
また、内服を始めてから症状が強くなってくることもあります。
関節の痛みは、特にご高齢の方にとっては、日常生活に支障をきたすことが多いようです。
外出がおっくうになる
転ぶ心配があり、お風呂に入るのがこわい
朝に起き上がるのがつらい
寝ていても痛い
手に持つのに力が入らない
このような症状が、加齢のためなのか薬の副作用か不明瞭な場合も多いです。
まずは、骨密度を測定して、骨粗鬆症の治療をします。
症状が消えない場合は、再発リスクを考慮してアロマターゼ阻害薬から抗エストロゲン薬に変更します。
治療中は、症状をこまめにお聞きして、生活に支障がないように配慮する必要がありますね。