センチネルリンパ節生検の方針(ASCOのガイドラインから)
乳がん手術では、腋窩リンパ節転移がなければ、センチネルリンパ節生検を行うことをお話ししました。
米国臨床腫瘍学会(ASCO)から、センチネルリンパ節生検について、2014年3月に新しいガイドラインが提示されました。
その中で、今までは、センチネルリンパ節生検と腋窩廓清のどちらを選択するほうが良いか判断が不明確であったケースについて提案がありました。
下記の4つのケースでは、センチネルリンパ節生検を行うほうにメリットがあるとしています。
①手術可能である多中心性乳がん(乳がんのしこりが複数ある場合)
②術前化学療法を受けた後
③乳がんの手術、腋窩の手術の既往がある(手術した乳房内に新たに発生した乳がんの手術)
④非浸潤性乳管癌の診断で、乳房切除を行う場合
センチネルリンパ節生検は、腋窩廓清と比較して予後の悪化をもたらすものではないという結果が積み重なっているといことですね。
これは、あくまでASCOのガイドラインです。
日本乳癌学会のガイドラインではないです。