また、乳がんが原因で亡くなる方もいらっしゃいます。
高齢者の乳がんについて考えてみましょう。
乳がんは、がん細胞の性質によって、その進行する速さや再発する確率がちがってきます。
大きく分けるとホルモン感受性の有無、HER2タンパク発現の程度、細胞分裂の割合によって性質がちがってきます。
また、治療を開始する時点でのがんの進行度によってもちがってきます。
したがって、年齢によって一概に進行が遅いとか早いとかは言えません。
ただし、高齢の方の乳がんには、つぎのような傾向があるようです。
①高齢者乳がんは限局していることが多い
②高齢者乳がんの細胞は、おとなしいことが多い
③高齢者乳がんは、ホルモン感受性が高いことが多い
以上の性質の乳がんの治療はつぎのようになります。
乳がんと周りの乳房組織の一部を部分的にとる(温存療法+センチネルリンパ節生検)
ホルモン療法(飲み薬)
これら治療は、身体的に負担が少なく、高齢者でも受けやすい治療です。
したがって、進行しやすいことはなく、治療しやすい傾向があるようです。