こんにちは![]()
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本日は、最近私が読んだ看護エッセイ「看護婦は家族の代わりになれない」を紹介します![]()
著者:宮内 美佐子
出版:角川文庫
~私がこの本を手に取ったきっかけ~
以前、このブログの紹介文にも書いたのだが、私は今年、医療・福祉業界を専門とした人材紹介の仕事に就き、その中でも、看護師・薬剤師の紹介を中心に行っている。
本屋で多くの書籍を見ていると、ふと『看護婦』という文字が目に留まった。
著者が実際に看護の現場で働いていることから、看護師目線から現場を知ることができるのではないかと思ったのが本書を手にした理由である。
著者の宮内さんは、都内の公立病院に勤めており、本書は彼女の実体験に基づき書かれたものである。
中でも、本書を読み進めていく中で特に多くのことを考えさせられた記述は、エイズ患者とその家族の関わりについてである。
エイズという病は、性行為から感染することが多い。そのため、エイズ患者は天罰を受けたという見方をされることがあり、世間の差別の目から逃れることが出来ない病である。
宮内さんはエイズという病は決して天罰などではないと、差別することなく看護にあたっている。やさしく強い心と病に対する正しい理解があってこその姿勢である。
本書では、家庭のなかでも大黒柱である夫がエイズにかかったケースを多く取り上げている。
夫がエイズの病に倒れたとき、その家族の反応はさまざまであった。
「夫はなぜ自分に背いて、エイズになるようなことをしたのか」「自分も夫から感染していたらどうしよう」と恨み、苦悩し、悲劇のヒロインとなって夫から離れようとする妻がいた。
その一方で、「看護を楽しむ」という目標を七夕の短冊に書き、夫を慈しみながら手厚い看護を続ける妻もいた。
本書の中で、「エイズは不思議な病気である、外見はどんなに取り澄ましても、それまでの家族のありのままの姿と、核心を如実に映してしまう高感度カメラのような役割を果たしている。」とあるがまさにその通りであると感じた。
エイズという病によってバラバラになってしまう家族もいれば、これからの生活について話し合いながらより絆を深めていく家族もいるのだ。
現在のエイズに対する治療は確立されつつある。「エイズ=死」ではなく、適切な治療を受けることで、以前と同じように社会生活を営むことが出来るのだ。
こういった実情を知らず、家族がエイズになったことに悲観してばかりで前に進めなくなってしまう家族もいる。
では、彼らが前に進むために必要なこととは何なのだろう。
それは病に対する正しい知識と理解、そして患者本人以上に前を向く強い気持ちである。
そのために、患者とその家族の身近にいる看護師がメンタル面も含めてサポートしていくことが重要なのだ。
しかし、現在の医療現場にそれだけの余裕があるのだろうか。
紹介会社という立場から、看護師の慢性的な不足を目の当たりにしているからこそ、疑問に感じざるを得ない。
わたしは医療・福祉の現場をより豊かなものにしたいという理由でこの業界に入った。
豊かにするということは、医療・福祉業界で働く人々が、患者一人ひとりに対し時間的にも、体力的にも、そして精神的にも余裕を持って看護・介護を行えるような環境を整えることである。
そのために、私が人材の面から医療・福祉業界をサポートしてきたいと考える。
まだまだ知識も経験も浅い私ではあるが、常にこういった目標・希望を忘れずに仕事に取り組んでいきたい。
本書は、自分の現在における仕事へ取り組みの姿勢を正してくれるような内容であった。

