台風前夜的残暑
 40年ぶりのご対面。本人と会うのは20年ぶりほどだが、あっこがその写真と出合うのはなんとなんと40年ぶりのこと。あっこというのは、上京してからほぼ最初の友人で、写真を始めた頃に無償でモデルを務めてくれた人。ファッション関係や着物の世界の勉強をしていて、カメラマン志望の爺にはいつもいい刺激を与えてくれていた。彼女の周りに居る若者たちもルー・リードとかセックス・ピストルズとかにいち早く触手を伸ばしていて、そんな話も愉快だったなあ。
 そんな連中の部屋を借りて写真を撮ったら刺激的だろうと持ちかけてみたら、その中の一人まこと君が「いいよ」と言ってくれた。彼の部屋で2人のセミヌードを撮ったのが40年前ということだ。
 その写真が偶然に部屋から出てきてびっくり。なんとなんと保存状態もかなり良い。これは自分の青春の貴重なドキュメントでもあるけれど、あっこにとっても同じだろう。そこで、着物をキーワードにネットで探してみたら、ヒットした。凄い時代だね。連絡もスムーズにできて、それで彼女と会ったというわけだ。
 セミヌードということもあって写真を渡すのをためらう部分もあったけれど、思い切って渡してみると、喜ぶ喜ぶ。「あ、あたしの19歳」と言ってくれた時は、自分もうれしくなった。特に瑞々しい肌の美しさをとても懐かしがっていた。よかった、撮影が失敗してなくて。写真を肴に話は湯水の如く出てくる出てくる。なんていっても40年間分だもん。固有名詞が出てくるたんびに幾らでも話がそっちへ、あっちへと飛ぶ飛ぶ。よく三つ子の魂百までというけれど、当時の生き方をそのまま続けているのがまたまたうれしかった。もう、何でも話せる。何でも話せるのが親友だなんて定義があったとしても、それを超越してるんだ。
 写真はスクールデイズのもので、発表する気も場もなかったけれど、記録という意味での写真の価値が改めて理解できた。
 今は下町に住んでいて、案内するからぜひ来てよと言われているが、そう頻繁に会ったら、いけないんではないかと考えてもします。ノスタルジーは時に大切なのかもしれないと思うからだ。あなたならどうする。いしだあゆみが好き。

写真は同じ頃にいわき市の波立海岸で撮ったもの。この風景は今どうなっているんだろうか。灯台があってとても美しい場所だった。$Imai's room