Imai's room-p510_01.jpg

モロッコ三丁目的小雨と風
 ジェームス・ディーン享年24、チャーリー・パーカー享年34、ジャクソン・ポロック享年44。この三人を指して、アメリカン・ヒーロー三大悲劇と呼ぶんだそうな。知らなかった。ポロック生誕100年だし。
 
 で、島らっきょうを鉢に植え替えていたら、カメラが欲しくなった。NIKONCOOLPIX P510。って前から決めていたんだけど。春の新作である。このカメラ、広角24ミリから望遠1000ミリまでをフォローする。昔、ステージなんかを撮っていた時、500ミリなんか欲しかったけど、高くて手が出なかった。それも1000ミリとなるとがちょーんである。それがデジカメ時代になって、とんでもないスペックのカメラが出てきてしまう。コンパクトさには欠けるが、そのレンズの魅力に参ってしまったのである。参った、参った。ほら。
 でも、決めていた。爺はケチだから5万円以上出す気はさらさらない。
 NIKONのHPを見たら通販で5万8,000円とな。SDカードやら送料やらを鑑みると6万は超える。そんな大金はない。で、だめもとで新宿の某量販店に泣き声で電話したら4万1600円だと答えてくれた。ほほほんとかと三度確かめたら、三度、そそそうだとおねーさんが答えてくれた。飛ばしたね、自転車。
 で、途中、大久保通りで変な韓国語のラップを聴きながら、おおーひかり輝く新宿東口。真ん中通るはなんとかの歌が流れてないのは残念だったが、爺がここまで大きくしてやった量販店にたどり着いたらいつも雨降り。まあ、無事着いたってことです。違うか。
 で、お目当ての機種を見つけていじっていると、きたきた、販売員。 「おー、きみきみ、このカメラ幾らぐらいするんだろうかね。いや、金はあるんだが、一度値切ってみるってのをやってみたいんでね」
 と試しに言ってみた。
 そしたら、そこで電卓を叩くんじゃなくて、なんか電話で誰かと相談して決めている。昔と違うんだ。ドキドキしながら答えを待った。もしかして、「開店5千万人目のお客さまーおめでとうございます。記念に好きなものを好きなだけお持ち帰りください」なんて言われるのを期待しながら、販売員の声を聞いた。
 「お客さま、機種が新しいもので千円ならお引きできますが」
 だと。
 なにが「3割4割、当たり前だ。オレは値引きしてくれと言ってるんじゃない。値引きごっこを楽しみたいんだ。金はあるんじゃ」と大きな声で叫んでみた。
 むーん、しゃあない。惚れた方がなんでも負けなのじゃ。
 「でも、お客さま、その10パーセントのポイント還元がありますので」という甘言を相手はゆうてきた。
 そうか、爺はまたしても強気に出た。
 「知らんかった。で、わしは金はあるんだが、その還元とやらを今、このカメラでやってくれんかなもし」
 というてみた。
 「いや何、家が遠くてのう、今日ポイントを貰っても、使う機会は一生ないと思うんやけど引っ越しのさかい」
 またしても、涙目の爺。
 それを見た店員たちが集まりだした。スクラムを組んで何やら相談している。爺は、悲しそうに下を見ながらしゃくりあげてみた。これが効いたらしい。
 「分かりましたお客さま。今回限りポイント分を本日値引きいたしましょう」
 いい人たちだ。結局、NIKONの通販より1万と3千340円安く手に入れたのである。金はあるのに惜しいことをした。
 1000ミリの威力はまだ書けない。 書けとしても書けない。
で、自慢話でした。