今回、「現在完了」の解説をしていきたいと思います。
ポイントは「have」です。
ここで一度、現在完了形の定義を確認しておきましょう
現在完了形は「have+過去分詞形」。このhaveは助動詞(canやwillのようにその後にくる動詞に補助的に意味を付け加えるもの)であり、動詞のhave同様に、3人称単数(I,you以外の単数)が主語の場合はhasとなります。
そして、
①継続「ずっと~している」
②経験「~したことがある」
③完了・結果「~したところだ。~してしまった」
の3つの用法があります。
ここまではどの教科書にも載っている説明ですが、
今回の本題は、なぜそうなるかです。一緒に考えていきましょう。
まず、助動詞として使われている「have」ですが、「have」の意味を辞書で調べて見ると、
1,(物を)持っている 2,(特徴を)持っている 3,(病気に)かかる 4,(子を)産む
5,食べる、飲む 6,(パーティーを)催す
(ジーニアス英和大辞典より一部抜粋)
などなどその他にもいろいろな意味が載っていますが、たくさんの意味がありますね。
さてそれらの意味を全て覚える必要があるのでしょうか??
「英語は1つの単語に意味がたくさんあるから嫌だ!」との声を生徒からよく耳にします。
それは、辞書に載っている意味を全て覚えようとしては切りがありません。
一番大事なことは「基本イメージ」を知ることです。
英単語は「基本イメージ」から派生して様々な意味が生まれます。
「have」の基本イメージは「近接(近くにある)」です
「have」は「手に持つ」という動作ではなく、「位置」を表す動詞です。
例えば、 「I have a pen.」 (ペンを持っています)は、自分の所有権がペンに
及んでいること、つまり「自分のところにある」という意識で使われています。
手元にあると言いたい場合は、「I have a pen on me.」となります。
このように、「have」は「近くにある、その状況を持っている」というような基本イメージがあり、
そこから派生していろいろな意味が生まれます。
生徒に
① I had beer. (ビールを飲んだ)
② I drank beer.(ビールを飲んだ)
の2つの英文の違いを聞かれることがあるのですが、和訳は同じですが
聞き手が受ける印象は大分異なります。
①の場合、「had」は「その状況を持った」という意味なので、ただビールを飲んだという状況説
明になりますが、②の場合、「drink」という動作を表す動詞ですので、仕事終わりに美味しく
ビールをごくごく飲んでいる様子が伝わってきます。
話が大分それてしまいましたが、つまり重要なことは英単語はどれも「基本イメージ」から
派生しており、「have」の基本イメージである「近くにある、状況を持つ」という基本イメージを
理解することが、現在完了を理解することの第一歩であるということです。
ここからは現在完了形の例文を用いて、説明していきたいと思います。
① I have played the piano for three years.
② I have been to Osaka three times.
③ I have just finished my homework.
現在完了を理解するコツは、本動詞(赤色の動詞)の動作をhave「持っている」ということです
それぞれ見ていきましょう。
①私は3年間ピアノを引いている(という状況を持っている)
⇒私は3年間ピアノを引いている(継続)
②私は大阪に3回行く(という状況をもっている)
⇒私は大阪に3回行ったことがある(経験)
③私は丁度宿題を終える(という状況を持っている)
⇒私は丁度宿題を終えたところだ(完了)
のように、「そのような状況を持った」に「for three years」や「three times」そして「just」などの
意味が加わることで、状況説明をより詳しくしていることがわかります。
助動詞はgetでもgoでもcomeでもなく「have」である必要があることがわかります。
仮に「get+過去分詞」である場合、getの持つ意味がhaveとは違うので、
現在完了の意味を成しません。
現在完了の3つの用法は、「have」の基本イメージがあるからこそ意味をなします。
このように全ての文法には「なぜそうなるのか」仕組みが
あります。その仕組みを理解することで、暗記量を激減させるだけ
ではなく、本当の意味で英語を理解したことになります。
仮定法ではなぜ動詞が「過去形」になるのか、be going toはなぜ「~するつもり」という意味に
なるのか,全てには理由があります。
「暗記勉強」から「考える勉強」にスタイルチェンジしましょう!
「勉強」とは「暗記」ではなく「考えること」です。