日向先生のブログ で社名やブランド名の由来が取り上げられています。会社名やブランドは知っているものの、その由来まで知っていたものはほとんど無かったので「へぇ、そうだったんだ。」という連続で、とても勉強になりました。


今日は関連してBrandに関する話題を取り上げます。


「Brandとは何か?」 様々な考え方があると思いますが、学問的には以下の"The American Marketing Association"の定義が最もpopularなものと思います。




"a name, term, sign, symbol, or design, or a combination of tem, intended to identify the goods and services of one seller or group of sellers and to differentiate them from those of competitors" ( The American Marketing Association)



日向先生のブログにも取り上げられていたAvis(レンタカー会社)ですが、この会社のMottoとして使われる"We Try Harder"はBrandAdvertisingの典型的成功事例と言えそうです。このMottoは1963年以来実に40年以上用いられており、社内外にもすっかり定着しているようです。AvisWebを見るとこの"We Try Harder"がいかにこの企業の歴史で重要な意味を持っていたのかが分かります。今では企業文化(Corporate Culture)としてもすっかり定着しているようです。

当時、AvisHertzに次ぐ二番手企業(a company next to market leader)でした。この大成功を収めたキャンペーンによって、1966年にはMarket Shareが開始前の3倍の35%まで伸びたといわれています。



一方、Brand価値の最も高い企業の一つにお馴染みのCoca-Colaがあります。しかし、ブランド価値№1とも言われるCoca-Colaもブランドに関しては一度手痛い失敗しました。1985年の春、Coca-ColaPepsiの攻勢に対抗するため、伝統的なColaの風味多少甘い味(slightly sweeter taste)のPepsiに近づけたのです。 20万人近い消費者を対象とした入念な事前リサーチ(試飲調査)の結果も上々でした。


しかし、いざ新製品を販売したところ、評判は散々なものでした。 古くからの愛飲者がブランド離れを起こしたのです。 結局、Coca-Colaは元の味に戻しました。 Coca-Colaは単にのどの渇きを潤すという商品ではなく、American iconとして、あるいはアメリカのnostalgiaheritageといった情緒的な価値を持っているというのです。 味の変更はこうしたBrand価値を失わせるものだったのです。 Coca-Colaのみならず、米国企業や消費者に「Brandとは何か」ということを問い直した事案なのかもしれません。