今日は、「勝ち組」、「負け組」という言葉についてです。

ちなみに、「勝ち組」と「負け組」を Googleで検索するとそれぞれ1,690,000件という結果になりました。


一方、英辞郎によると「勝ち組」は英語では group of winners 又は winning groupとのこと。 こちらもGoogle検索すると以下のような結果となりました。
group of winners →  30,100件   winning group → 243,000件 少な目だったので、安心しました。(ちなみに、winning teamは5,070,000件でした。)

前置きが長くなりましたが、私はこの勝ち(負け)組という言葉が嫌いです。 その理由は2つあります。


一つ目の理由として、定義が非常に曖昧な点です。 そもそも、何をもって勝ち負けを判断するのか、その基準が分かりません。 しかもどの分野での勝ち負けを意味するのかも良く分かりません。


もう一つは、「組」という言葉の響きです。「勝者」、「敗者」という言葉には、勝ち負けがあったとしても、その立場は常に逆転する可能性があるというニュアンスがあります。換言すれば、勝者と敗者の立場は相対的・流動的なものであるというイメージが感じられます。


一方、「勝ち(負け)組」という言葉には、何となく固定化されたグループ分けのような感じがあります。 すなわち、「勝ち組」とは常に勝利を謳歌し、「負け組」はどこまで行っても敗者という固定的な構造(階層)をイメージしてしまうのです。しかも、「組」というのはいわゆるTeamではありません。(たまたま)勝っている人間(企業)が集まっているというだけで 、横のつながりもありません。こんな「組」に入ったところで薄気味悪いだけです。


「勝ち(負け)組」の定義の曖昧さ、「組」というどことなく集団主義的なニュアンスからみると、いかにも日本的という気がしないでもありませんが、早く廃れて欲しいと思っています。