『真夏の方程式』(2013年、日本)


「距離は?」
「回収」
「本番」


福山雅治さん、吉高由里子さん、北村一輝さん、杏さん、山崎光さん、風吹ジュンさん、前田吟さん出演の映画

とある海辺の町を訪れた物理学者・湯川学が、そこで起きた殺人事件の悲しい真相に直面する姿と、1人の少年との出会いの物語

『容疑者Xの献身』に続いて、ガリレオ劇場版第2作『真夏の方程式』です

『容疑者Xの献身』は何度か観たけど、『真夏の方程式』は初観賞


ミステリとして王道の、犯行時間を誤魔化すアリバイトリックだった『容疑者Xの献身』に対して、誰が犯行を行ったか?が鍵になる『真夏の方程式』

ただねー

積極的に犯行を行ったのと、受動的に犯行に巻き込まれたという違いがあるものの、このトリックだと古典本格推理小説の最高傑作『Yの悲劇』が浮かんでしまう



「真夏の」とついているだけあって、夏に見たい美しい夏の風景がいっぱい!
特にペットボトルロケットのあたりの海と空の綺麗さは素晴らしい!
空の青さが素晴らしく、見返したくなる爽やかさ
全編を通して夏の暑さを感じさせる映像となっているので、少年時代の夏を思い出す
ペットボトルロケット、めっちゃ楽しそうだった!



容疑者Xの献身同様、とても人間関係が重要になるストーリー
湯川先生に、他のガリレオ作品と別人かな?って思うくらい、違うイメージを感じた



丁寧でいてさりげない
こんな風にゆっくりと時がながれるサスペンスがあるのかな?
2時間ドラマでなく映画だから出来るんだろぉね

湯川を博士と慕う少年とのひと夏の実験はとても美しい
容疑者Xの献身では堤真一さんの演技に圧倒されたけれど、こちらは至ってさりげない
福山雅治さんの抑えた演技が良い!




冒頭のキッズケータイとアルミホイルから引き込まれてしまう
超然とした一言一言がカッコイイ
湯川のカッコ良さが前面に出てて、全編通して子ども嫌いながらも、「科学の先生」というスタンスで淡々と子どもに教えるガリレオに好感
「嫌いなんだ。」
と言っておきながらいろいろしてしまう湯川
でも子ども扱いせず、対等に扱いながらいろいろな知識を教えていく

紙鍋についても、なるほど~と感心
しかし、何故水に塗れたコースターを燃やすだけであの緊迫感?
ってラストで謎が解けました

あんな早い段階でもうわかっていたのね




罰を受ける、それはいったいどういうことなのか
皆で築いた秘密を守り続けるほうが社会的に受ける罰よりも重く苦しいと思うのだけど、邦画らしい逃げ道のように感じてモヤモヤが残る


殺人を隠そうとかばい合うことでさらなる悲劇が起きていき、あの時話し合っていれば…などと思ってしまう
『容疑者Xの献身』だと、こうするしかなかったっていう切なさがあったけど、また別の切なさを感じさせる映画

この映画の唯一の救いは、一夏の様々な事件を通して恭平少年が成長していくこと


恭平少年は、今後、幸せに暮らすことができたのかなぁ
杏さん演じる成実がそうであったように、恭平少年もいろいろな人の「愛」に包まれながら、明るくすくすくと、自分の人生を生きていってほしいなぁ……

夏にはちょっと早いけど、いい作品が見られた



「忘れるな 君はひとりじゃない。」