さて、さらば市内!のつもりだったが、立ち寄るはずのエクスプレスマートを素通りしようとする。

俺「おい!エクスプレスマートはあそこだぞ!なぜ寄らないんだ?」ド「大丈夫だ。向こうにある。」

確かにチェーン店らしいので、他にあると言うなら、あえて立ち寄りにくい(交通量が多く、交通マナーもめちゃくちゃなので、反対車線にある店によるのは大変そう)店による必要はない。と納得する。

しかし、連れて来られたのはスターマート。どうやらドライバーは俺がコンビニに行きたいと思ったらしい。

エクスプレスマートをコンビニと抽象化して認識したらしい。

もしかしたら、目的の品パームシュガーがあるかも知れないと思い店内に入るが、ない。

パームシュガーは市場なども含めて、エクスプレスマートでしか見ていない。お土産として最適だと思って、前日から帰りがけに買うことを考えていた。

というわけで、ドライバーに「ここには俺が欲しいものは置いていない。さっきのエクスプレスマートに戻ってくれ。」というと、不思議そうな顔をして来た道を戻らせる。

おかげで無事にパームシュガーを購入。ついでに豆乳を購入。豆乳はすぐ飲むが甘い。

空港までは結構遠い。地図によると4kmくらいと書いてあったので、当初は最悪なら歩いて帰ろうと考えていたがとてもそんな距離ではない。道は暗いし、途中危険そうな若者の集団もいた。

そうして、空港が見えてきた。

空港に入るにはゲートがある。ドライバーが自動発券機から券を取る。

もしかして駐車料金とかかかるのか?と思うが、流しのドライバーが空港付近で待っていたこと、到着のときにサンが券を提出したり料金を支払ったのを見ていないこと、アンコールワットをはじめ現地人は無料場面が多かったことなどから、大して気にしなかった。

しかし、いざ空港玄関に着き、ドライバーに約束の4ドルを払うと、トゥクトゥクの空港入場料1ドルよこせと言ってくる。カンボジアで嫌というほどぼったくられそうになったり、だまされていたのがここで爆発。

俺「はぁ?そんなの聞いてないぞ!」ド「いや、入場料がかかるんだ」

俺「俺は4ドルで送ってもらえるって聞いたから頼んだんだ!それ以上は払わない。」ド「4ドルは輸送代のみだ。空港に入ったんだから別途1ドル払ってくれ!」

俺「だからそんな話聞いてない。約束が違うじゃないか。俺は払わない。その4ドルから払え!」ド「いやだから、4ドルは輸送代だけという話だろ?」

俺「輸送代だけで4ドルなんて聞いてない。空港まで4ドルだ。」ド「…いや、だから。・・・わかった。4ドルだけでいいよ。グッドラック。」とても悲しそうな表情をしていた。

ふと我にかえると、もう使い道のない現金を、それもわずか1ドルをなぜこんなにしてまで保持しようとしたのか。トゥクトゥクで送ってもらって助かったじゃないか。わざわざ店にも寄ってもらったし。それに、到着のときや流しのドライバーが空港入場料がかからないのはバイクだからだろう。ゲートの細いバイク用の通路があって、そこを通るのは無料なんだろう。それに対しトゥクトゥクは後ろに荷車を引いているからゲートを通らざるを得ない。自分がめちゃくちゃせこく思えてきた。

とはいえ、ここまで言い争っては1ドル出せない。仕方ないので、あまった現地通貨リエル(多分25セント程度)を「忘れてた!俺には必要ないから。」といって渡し、「ありがとう。気をつけて!グッドラック!」と言って別れた。


さて、空港は以外にセキュリティが厳しい。

まず空港のロビーに入るのに警備員が「何しに来た?」と質問してくる。

チェックインの際に早くも手荷物をチェックされる。

大きい荷物はないので、預けない。

出国手続きは普通どおり。

搭乗口へ向かうため手荷物検査場へいく。

X線検査をしていると、「バッグを開けてもらってよろしいですか?」

「?なんでだ。ああ、そうかビンが入ってた。」と思い出してバッグを開けてビンを出す。

職員「これは持ち込めません。」俺「知ってるよ。」

シャンプーや歯磨き粉をつめた密封袋を取り出して入念にチェック。すでにチェックインのときにOKもらったのにチェック。少し苛立つ。

職員「このビンは持ち込めません。」俺「だから知ってるって。このビンは機内に持ち込めないからここに置いていかなきゃダメなんでしょ。知ってるよ。」

このビンは、パームワインらしきお酒。メイドインカンボジアだったので前夜飲もうと思いコンビニで購入。しかし栓抜きがなく飲めなかった。カンボジアは結構仕事適当だからもしかして持ち込めるんじゃないか、そうじゃなくても荷物預ければいいし。と思いながらそのまま忘れていた。

すると、一人の職員が「Can you speak English?」だと。

たしかにほとんどしゃべれねえよ。でも、今の今まで何とか通じてきたんだよ。難しい場面も乗り切ってきたんだよ。いまさら英語しゃべれるかだって?バカにしすぎだろ?お前が俺の英語を理解できてないだけじゃねえか。調子ノンな。くそカンボジア人の分際で。と非常に腹が立つ。悪態をつきたくなる。

しかし、相手は国際空港の職員。間違いなく英語がしゃべれる。悔しいが俺はしゃべれない。

屈辱を覚えながら「少しだけなら」と答える。

そしてビンを見ながら「パームワイン。1ダラー。」と大きな声でビンのラベルや値札を読み上げる。本当にむかつく。

そして再度「このビンは持ち込めません。」うるせー。しつこい。

俺「知ってるって。今ここで飲んでいいか?」職員「ここで飲むか?じゃあ飲め」といってビンを渡す。

しかし、栓抜き持っていないので飲めない。職員に、「栓抜き持ってない?」と聞きたいが栓抜きを英語でなんと言うのか分からないので、ジェスチャーで求める。速攻で「NO!」と言われる。

まぁ、どうせ不味いだろうし、別にそんなに飲みたいわけじゃないから別の不細工な女性職員へくれてやった。


それにしても腹が立つ。無礼にもほどがある。

日本にいれば1年に1度めぐり合うかあわないような無礼な人間にこの5日間で数え切れないほど出会った。

そういう国民性なんだろうし、全体的に日本人は英会話が堪能ではないから日本人ということでなめられてのだろう。実に不快だ。


飛行機は大韓航空。韓国人ばかり。搭乗口付近がうるさい。

機内に入って寝ていると、空席のはずの俺の隣に韓国人のばばあがいつの間にか座って寝ている。

前の席のやつは足を伸ばしてシートを3つ使って寝ている。行儀が悪い。韓国人は。まぁ、日本人にもそんなおっさんおばさんたくさんいるか。


こうして、ソウルを経由して日本に帰ってきたのだが、日本はいい。

税関職員の人も爽やかだ。バッグの中を穿り返されても気分がいい。


出発はカンボジア時間で22:30。

消灯がカンボジア時間で0:00くらい。

機内食が出たのがカンボジア時間で2:30くらい。日本時間で4:30くらい。

だから寝たのは2~3時間くらい。

ソウルで1時間くらい寝た。

要するにほとんど寝てないまま、日本時間の10:00くらいに日本の空港を出た。


家に着いたのは12:00前。

シャワーを浴びて泥のように眠る。

そう、さっきまでの夢の続きを見るかのように。


終わり