才能の枯れたヤツがいた

彼の人生は退屈だった

わけあって 人を殺め

灯がつくように気付いた



みんなに詫びようと決めた

あやまるべき人は遠い町に

リュックサックに子猫をつめて

潜水艦のように夜をいそぐ



16ノットで闇を泳ぐ

胸の秘めた言葉を

『あいすいません』



国道だもうすぐさ

真っ赤な車 通り過ぎる

かわそうとして倒れた

『大丈夫?』と声をかけられた



腕をはらい跳ね起きて

振り返らず彼は

『急いでますから』