会場に、ビデオカメラ、デジカメを持ち込み、充電器をセットして講義の始まるの
を待ちました。会場は熱気に包まれていました。コースの内容としては、
Dr.パウロ・マロによる講演、院内見学、講義会場のスクリーンで見るライブオペ
という構成になっていました。

$木村洋子のブログ
そこで始まったオールオンフォーの講義と、ライブオペをみて、私はすっかり
魅了されてしまいました。これこそ私の求めていた治療だ。
ぐらぐらで噛めない歯で来院された患者様が、一日で抜歯して、インプラント
を入れ夕方には新しい歯を入れ、噛めるようになって帰宅できるなんて、夢の
ようでした。

それまでの総義歯およびその予備軍のインプラント治療と言えば、

1 歯を抜いて、総義歯を作って3ヶ月以上歯茎が固まるのを待つ。

2 歯茎を開いてインプラントを入れ、歯茎を閉じる。その上から
  総義歯と入れる。傷に障るので2,3週間は入れないのが望ましい。
  
  インプラントを入れる骨が足りない場合はこれに先立ち、骨を作る。
  これには6ヶ月以上かかるが、骨を作った場所によっては、
  義歯は当面入れないほうが望ましい。

3 歯茎の中のインプラントを露出させるために2次手術をする。
  2週間治癒を待つ。

4 インプラントの型採りをする。歯ができていないので、総義歯を修正
  して使用する。

5 インプラントのかみ合わせを採る。同じく総義歯を使用する。

6 インプラントの歯並びをチェックする。同じく総義歯を使用する。

7 やっとインプラントを土台とする歯を取り付ける。

この間、スムーズにいっても最低半年。歯が残っていたら、最低9ヶ月。
骨を作ったら最低1年以上は、総義歯を傷の上に入れて使用しなければ
ならない。このような総義歯は壊れやすく、ぴったりと合わない。
このように通常のやり方では時間がかかっていたのです。

つづく