澤選手が日本代表に選ばれて18年ワールドカップ優勝し、MVPを獲得した。
5得点を上げ、得点王にもなった。
澤選手のワールドカップといわれている試合で私が個人的にMVPに選んだのは、岩清水梓選手です。
彼女の決断がなかったら日本は優勝はなかったはずです。
岩清水 梓 選手です。東京
にある日テレベレーザ所属の選手です。
延長戦後半の終盤で、アメリカのモーガン選手がドリブルでノーマークの日本ゴールに突入した決定的瞬間!
ここで得点されたら日本は負け、アメリカの優勝が決定というところです。
日本の背番号3岩清水梓選手がモーガン選手の前に危険なスライディング、危険で卑怯な行為にレットカードで退場です。
レットカードを受け彼女のワールドカップの出番は終了です。試合終了のホイッスルをピッチで聞くことはできません。
しかし、ペナルティーキックを外したアメリカは、その後PKで敗れ、日本が優勝します。
岩清水梓選手は、選手生命最大の舞台で、今まで培ったテクニックを披露し、ヒーローになりたいでしょう。
しかし、彼女が選んだのは、卑怯な反則でした。負けないために必要な反則。
これがあったからこそ実現したみんなの夢。
反則した選手のおかげで勝てっても、その選手がスポットライトを浴びること、評価されることはありません。
マスコミは、ゴールを挙げた選手を報道し、レットカードの選手にはヒーローインタビューもありません。
試合前に監督が言っていました。
「勝ちたいという気持ちの強いほうが勝つ!」と・・・
岩清水 梓 選手は、監督の言葉を理解しています。
監督は「反則して勝て」とは言わなかったでしょう。
しかし、きれいな試合をして負けたいのか?
どうしても勝ちたいのか?
その思いが形となったのです。
自分のためでなくチームのため!卑怯なことをしてでも勝つ!
という姿勢に感動しました。
勝つというのは、その下に多くの敗者がいて成り立ちます。
そもそもきれいな勝ちは無いのです。
MVPの澤選手の陰には、目立たない英雄がいるのです。
赤鬼と青鬼の昔話を思い出しますね。