奇怪なる妖物について、本日は書いてみたいと思いまするのや。

実はワタイ、家族の勧めで、世界最大のSNSにぺいしを開設しとうのです。例の、顔が本になっとうやつですナ。

ただし、アカウントを取得してから、一度たりとも記事をアップしたことないねん。

家族や親類縁者の記事に対して「いいね」のひとおつぐらい、やったげたらどやちゅわれましたので、単にそれだけに使うてますのや。

なあんし、ブログも更新しいの、SNSも更新しいのしとったら、ほんまにせにゃならんことがでけへんようになるさかいナ。

更新せんとほったらかしにしとったらやね、運営サイドからしょっちゅうメールが送られてきます。

やれおしらせがありますじゃの、新しい機能が追加されましたじゃの、便利な使いかたについて教えたげますじゃのとナ。

なかでも鬱陶しいのが、お友達候補の紹介なんですわ。

「友達の友達はみな友達やろ」ちゅうデンで、お節介にも、いっぺんたりとも逢うたことないニンゲンを紹介してきよるワケや。

一日に五へんぐらいきよるデ。

携帯電話のメアドでアカウント登録しとうさかい、夜中にメール着信音がピヨピヨ鳴ったりするワケや。

なんぞごとがあったかいな思うて、びっくりして飛び起きにゃならんど。

だいたい、おおけなお世話やっちゅうねん。

ワタイは、「友達の友達はみな友達や」ちゅう考えかた大嫌いでナ。

実生活で考えてみりゃあ、ナンボ友達の友達ちゅうたかて、逢うてみやんと虫の好くやつか虫の好かんやつか分からんやろ。

もうええ加減退会したげよかしらんと思うてた矢先に、プロフィール写真で見る限り、妙齢のおなごしはんふたりから、立て続けに「お友達になりたいわぁ」ちゅうてリクエストがきましてん。

ところがでんな、誰の友達の友達でもない、まったき見ず知らずの、レッドアナザーパーソン(赤の他人)でやんねん。

これはかなり怪しいデと思いつつも、根ェがスケベでやっさかい、とりあえず、おなごしはんらのぺいしを閲覧してみたワケやナ。

案の定、プロフィールにはなんも書いてまへいでからに、入会仕立てホヤホヤなんですナ。

これはまあ想定内の事象ですけど、気色悪いのはこっからなんです。

これがね、たとえば情報商材の販売員になろかちゅうアホ募集などでありせば、「やっぱしのう」で済み、安堵もするんですが、記事がまったく投稿されてませんのや。

その代りね、彼女らのお友達一覧を見ますると、全員〇岡(ワタイのほんみょ)でやんねん。

おんなし苗字のニンゲンばっかし集めて、なに企んどうワケ?

これはかなり気色悪いデ。

いやさ、気色悪いの通り越して、正体不明のモノノケに対する原初的恐怖すら覚えます。

アカウントは一旦休眠させてもらいましたワ。

完喫を受けまして、こんだ『サミュエルガーウィズ・1792フラーケ』を開缶してみたワケやナ。

中身はこんなんです。

実装者流-1792フレーク中身

色は、同じサミュエルはんとこの、ブラッケンとケンダルクリームデラックスの中間ぐらいの黒さですが、ブラッケンやケンダルは、ヴァージニア+ケンタッキーorバーレーちゅう、攻撃力優先のブレンドなのに比べまして、1792は、ヴァージニア+ペリクちゅう、伝統的ストロンガー・イングリッシュブレンドらしいので、味の系統はちょっと違うのんとちゃうかしらね、なんぞと予測しとります。

ま、量産し難いペリクの代役としてケンタッキーを使うちゅ話をば、どこぞで聞いた記憶がありますので、結局おなしような味になっとうのかもしれまへん。

煙草のつおさがある一線を越えてしもたばやい、ひとしなみに、「ひゃー」としか表現でけん味になってまうさかいね。

あとは、喉に残る鉛玉感覚が、仁丹大であるか、パチンコ大であるか、ゴルフボール大であるかの違いだけなんや。

ご覧のとおり、見た目がええことおまへんが(ベストブラウンよりましかもしらんが)、カザかて半端ないでぇ。

なんとかならんのかいナア、このカザ。

たとえば、パイプ初心者で、パイプ煙草てどんなんかナアとワクワクしとうしとがやね、なんかの手違いで、始めて吸うのが、ブラッケンやブラックXX、ほんでこの1792になってもたばやい、開缶するやいなや三メーターほど飛んで逃げるんちゃうか思いますのや。

1792フラーケのカザをば、ワタイのこのつたない文章で表現しますと次のようになります。

五十五歳以上の男性が三日間以上履き続けた靴下にリポビタンDをこぼしたやつを生乾きにして下町のバイク整備工場の中に置いたようなカザ

ですかナ。

とてもやないけど美味しいそうに思えまへんが、それがちゃうねんナア。

『カザが臭ければ臭いほど、煙草は美味い』

これほんと。


笠を買うなら深江が名所。

出典:東の旅発端


ちゅことで、さあっぱワヤですわ。

なあんし、この日誌なんかあんた、たんねてきてくらはるしとが、最盛期の三分の一になってしもたさかいね。


あーあ。ちょっと一週間更新サボったらこれや。

「あたりまえやないけ。てっきりゴネよった思うてたぞ」

さおか。

けどね、新しい煙草買わへんさかい、ほんま書くことおまへんのや。

束谷斎さんかて、そうそう怪談披露してくれへんしね。おそるおそる執鍵をお願いしても、「いまいそがし!」ちゅうて叱られるし。

あまり無理強いして、「二十万円返せ」ちゅてゆわれたらどんならんさかい。

とにかく、パイプ煙草なんぞ一ヶ月二銘柄で充分やしね、シガレットかてあらかた買い尽くしたし、ここんとこ、煙草業界も息をひそめとってですな、新規銘柄が出る気配もないし、ほん、喫煙ごくどにとって受難の時期ですわ。

今日かて、別段あたらし銘柄ご紹介するつもりで出てきたのとちゃいますねん。

「サミュエルガーウィズ・ベストブラウン・フレーク」の完喫をご報告しとこか思いまして。

なんや、あっちゅう間ァにのうなってまいましたナ。

前々から感じてましたけど、フラーケはミクスチャに比べてのうなるのが早いです。

なんでやろか。

こゆことを真剣に考察するのかて、喫煙ごくどの重要なジョブでね。

1.フラーケは美味しい。
これはかなり重要なファクターや思いますのや。パイプ煙草を一銘柄だけ開けてる状況ちゅうのはまずのうてですな、最低二銘柄、多い時は四銘柄ぐらいを併用するワケでね、かわりべんたん、せんぐりせんぐり消費せんとあかんと、どたまでは分かってても、ハッと気づくと、美味しいナと思うやつをパイプに詰めてますからナ。

2.フラーケは、ミクスチャに比べて体積がすけない
ま。正味の理由はこれでっしゃろナア。フラーケはとにかくムギューと圧縮されてまっさかいね、立方サンチあたりの質量がミクスチャの三倍はある思いますねん。
そやさかい、ものごおっつ味が濃厚です。ミクスチャがあんたヤマキの花かっつぉとしたらやね、フラーケはマギーブイヨンですかナ。

3.高尾山からカラス天狗がひょろろぉーと飛んできて、吸うていによる。
これはまあ、ワタイのしがい妄想や思いますが。

ちゅことで、パイプ煙草を突き詰めてゆきますると、結局フラーケになるちゅうのは、よう分かりますわ。

やっぱしミクスチャとは、味の深みがちゃいます。

六代目笑福亭松鶴師匠にゆわすと、ラベルがちゃいますワ」ちゅやっちゃ。

早うのうなるちゅう欠点も、裏を返しますると、早う次の銘柄に移れるちゅ、長所に代わるさかいね。

それとね、フラーケは、開缶後もあんまし味が劣化しまへんねん。

これはかなり嬉しいことやナ。
煙草のハナシでも、束谷斎でも、たば小噺でも、メルヘンへの道でものうて、ちぃとばかし人間うわっちんぐをやらかした件について書きたいのです。

ですんで、あんましインタレスチングな内容ではないかもしれんデ。

え? なんでやす。

「今まで、いっぺんたりともインタレスチングな内容やと思うたことないわ」

てですかいナ。えろうすんまへん。

ほたら、今日も相変わらずの、ばかばかしいお噂をしとつ。ちゅことにさせてもらいまひょ。

ワタイのバヤイ、帰宅時にはしんじく駅から京王線ちゅう列車に乗るワケですけど、しんじく駅始発なんで、帰宅ラッシュ時でも、一本ないし二本遣り過ごせば、座っていねるのです。

ただし、特急列車は十分に一本と定まっとりますので、最大二十五分ぐらい待つひっちょがおますねやが、ぎゅうぎゅう詰めのノシイカ、『オーリック・ゴールデンスライスド』みたくなりながらいぬことを考えれば、そんなん屁ぇでもないワケや。

その日も、一本半ほどやり過ごしまして、待ち行列の先頭に並んでやね、七人掛けの長椅子のすまんだぁに座りましたのや。

ワタイの場合、必ずすまんだぁに腰掛けます。そうすれば、いぎたなくねぶりこけても、隣のしとにご迷惑をおかけする確率が五十パーセントに減少しますやろ。片方はしとが座ってへんねやからね。

ねぶりこけた隣人にもたれかかられると、かなり不快なモンでっせ。

クソ重いわ、痛いわ、腕やみなに血ぃかよわんようになるわで、往生します。

みなさんもいっぺんやにへん、そないな経験あるはずや。

自分が嫌なことは他人にしたあかん。

まあ、そないなこたどうでもよろし。

ワタイのちょうど対面にね、がっこの制服着た女子高生、いやさ、もしかすると中学生かもしらんな。

三つ編みヘアーに黒縁眼鏡。おぼこいけれども、おぼこい中に知性がキリリとしかる、「はつはあん。もしかしてこのメンタ、級長やっとうな。せやろ」ちゅう、嬢ちゃんが座らはりましたのや。

その嬢ちゃんに対し、しととして抱いちゃならん、しんせい下劣な欲望を感じてしもたとか、そんないなハナシとはちゃいまっせ。

しと並みに、「こないな満員電車で通学せにゃならんなんて、不憫な娘じゃわいなあ」てなこと考えてましたんやで。

第一、次から次から乗客が乗り込んできて、ぎゅうぎゅう詰めになって、最後は前に立っとうおっさんのポコチン周りしかめえへんようになってまうさかい、ずっと嬢ちゃんを観察しとうワケにはいかん、ちゅやっちゃ。

さて、京王線の下り列車は、新宿で満員になって、終点の八王子へ近づくほど乗客が減ってくるんですわ。

むろん途中駅から乗ってくるしともおりますが、降りるしとの数からすりゃあ微々たるモンで、ワタイが乗る特急京王八王子行きのばやい、調布駅であらかた半分降車し、府中駅ちゅうとこでガランガランになります。

ガランガランちゅうても、乗っとうしとがほぼ座席に腰掛けている状態、すなわち乗車率しゃくパーセントになるのであって、それまでが異常なんですがナ。

立っとうしとがおらんようになると、またその嬢ちゃんが視界に入ってまいりました。

するとなんとその嬢ちゃん、ちょっと年式落ちしたマックブック・プロをしざに置いて、なんや手習いしたはるやおまへんの。

年端もいかん分際で、マックブック・プロを自在に操るたあ、なかなか猪口才なあまっちょやデ。

これがもし、マックブック・エヤーやってごらん、ワタイなんぞ嫉妬と羨望と理不尽なる怒りに駆られて、成敗に赴いたかしらんぞ。

年式落ちしたマックブック・プロで命拾いしたのう、あまっちょ。

ま、あまっちょの手習いはどうでもええねん。問題にしたいのは、座席を二人分開けたとこに座っとうおっさんのふるまいなのや。

そのおっさんは、そうですなあ、歳の頃なら四十半ば、もしかしたら五十いっとうかもしれんな。

背広も着んと、くたぶれた色のジャンバーをしっかけた、顔色の悪い、くたぶれたおっさんです。

かかるおっさん、なにやら煤けたような色した、古い型番のパナソニック・レッツノーテキ出してきてやね、なにやらゴソゴソやりだしたワケや。

せやさかい、ええ歳こいて、小娘と張り合わいでええっちゅうねん!

どうせ、なんもすることあらへんやろがな。トランプのしとり遊びか、爆弾処理するぐらいやろ。

はやりのノマドワーカーにゃあ、どう考えてもめえへんし。

だいいち、ちょっともパソコンの画面見んと、周りをキョロキョロ見渡して、周りの乗客がどれだけ自分に注目しとうか、オドオドした目で確かめとるやないけ。

おるねんなあ。中年オヤジにゃあ、こういった手合いが。

負けず嫌いちゅうか、イチビリちゅうか、嬉しがりがナ。

ええか。

今どき、電車ン中でパソコンしろげても、誰も感心せんデ。

「まあ、電車ン中でパソコンしてはるわ。会社におる間に仕事終わりはらへんかったんやろか。段取り悪いねんなあ。ノートパソコンちゅうたかて、それなりに重いしぃ。どんならんしと」なんぞと、妙齢ギャルからバカにされるのが関の山や。

やめときやめとき。

今日も元気で、ちゅと吸おう。

こんにちは。

いまだにバルカンブレンドと、オリエンタルブレンドの区別がつかん、束谷斎(たばこくさい)です。

前回お送りした、実装者クンの体験談、いかがでしたやろか。

かなり、あほらしいでっしゃろ。

束谷斎の人徳かなんか知らんけど、わりとああいった系の話が多く集まってくるわけでね、今日もちょっとケッタイなやつをお届けしたい思うんです。

これは、東京都にお住まいの、七草粥(ペンネーム)さんが投稿してくれた体験談なんですわ。

七草粥さんは現役の女子高生で、AKBの渡辺麻友似の、めちゃカワイイお嬢さんなんです。

と云いましても、本人の申告なんですけどね。

まゆゆ似の別嬪さんが、地味に怪談投稿してる場合ちゃう思うんですけど、ここは本人の言を信用しときまひょ。

束谷斎は、やっぱりAKBでは篠田麻里子が一番や思いますけどな、まあそんなことはどうでもよろし。

ある日の朝、七草粥さんは、ほんまに起きんとあかん時刻より、ちょっと早めに目が覚めたんですわ。

なぜかと云いますと、おしっこしたかったからなんです。

なんぼねむたい盛りのお嬢さんでも、普通眠気より尿意が勝りますので、ガバチョとはね起きてトイレへ直行し、ガチャコンとドアを開いたわけですな。

するとね、トイレの中に、お父さんがおってですな、アホみたいな顔して煙草吹かしてはったらしいんです。

「ムんギャ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ー」

七草粥さんは、とても文章では表現でけんような、ややこしい悲鳴を上げて、キッチンで朝ごはんの準備したはるお母さんのところへ駆けていきました。

なぜなら、お父さんのルール違反をお母さんに云いつけるためですのや。

七草粥さんのお宅では、煙草は吸うたらあかんルールになってるんですね。

ちょっと前まではベランダに限りOKやったんですけど、煙草の臭いは髪や衣服に付着しまっさかいね。

ベランダで煙草吸うて戻ってきたときも臭いからちゅうて、とうとう全面禁止になってもたらしいんですわ。

と云いましても、煙草を吸うのはお父さんだけなんで、ひとり虐げられとるわけですが。

七草粥さんは、お父さんの犯したルール違反に対する怒りと、なんや汚ならしいもん見てもたちゅう後悔とで、そのときは体が震えたらしいです。

「お母さん! ちょっと聞いてくれる。お父さんがね……」

そこまで云うて、七草粥さんは、コチーンと固まってしまいましてん。

なぜなら、ダイニングテーブルの椅子にお父さんが腰掛けて、驚いた表情で、怒髪天を衝く状態の七草粥さんを見てたからなんですわ。

「どうしたんだ、○○○(七草粥さんの本名)?」

「お父さん、今トイレで煙草吸ってたでしょ! サイテー!」

「なにを云ってるんだよ○○○(七草粥さんの本名)、家では煙草吸わないルールだろ。ましてトイレの中でなんておまえ、そんな不良高校生みたいなことするもんか」

「だって……」

確かに、トイレにいたお父さんが、七草粥さんより早くキッチンに戻ることなんぞできませんわ。なんでしたっけ、テレポーテーション? 瞬間移動ですな。それをせん限り、トイレからキッチンへとダッシュした七草粥さんを追い越すことなんぞ不可能なんです。

「へんだなあ」

「へんなのは○○○(七草粥さんの本名)でしょ。お父さんはずっとここで座ってらしたわよ。あなた夢でも見たんじゃないの?」

いよいよ、お母さんにまで不審がられる始末でね。

狐につままれたとは、まさにこのような状況ですが、七草粥さんは、そう云えばおしっこ漏れそうやったのを思い出しまして、もういっぺんトイレに向かったんです。

もしまたお父さんが座っていた場合、今度は気絶するかもしれないわ、なんぞと思いながら、そーっとドアを開いて中を覗いてみましたが、中には誰もいませんでした。

けどね、トイレの中には煙草の煙が充満して、便器の中には、なんと吸殻が浮いてたそうです。

いったい私の見たものはなんだったんでしょう。と、七草粥さんの投稿は締めくくられてますが、かなり不思議な、気色悪い話でっしゃろ。

トイレの中にいたお父さんが寝ぼけた七草粥さんの幻覚であったとした場合、便器の中に浮いてた吸殻の説明がつきまへんわ。

理屈で考えるとでっせ、夜中にお父さんがこっそりトイレに隠れて煙草を吸うてですな、うっかり吸殻を始末し忘れただけかもしれまへんが、それやと今度は、七草粥さんがトイレの中でお父さんを目撃したという事実が説明できませんやん。それこそ理屈に合わへんさかいね。

もしかすると、家で煙草が吸いたい吸いたいと望んでいるお父さんと、ひとたび生まれた限りは、誰かに吸うてもらうのが本望である煙草、両方の生霊やったのかもしれんなあと、束谷斎は思うたりしますねん。