あなたのサッカーを「魅力あるコンテンツ」に変えるサッカービジネスアドバイザーの深澤秀淑(ふかさわ ひでとし)です。
今週より2021シーズンのJリーグが開幕しました。今シーズンのJ1リーグは20チーム編成となり、そのうち4チームがJ2リーグへの降格となる厳しいシーズンとなることが予想されます。
そして昨シーズンはリーグ最多失点を記録して16位と低迷した清水エスパルスは、昨シーズン終了前から監督をはじめ過去に類のない積極的な補強を行い迎えたシーズン開幕戦を苦手とするアウェイの鹿島アントラーズとの一戦を先制を許すも3-1のスコアで逆転勝利して大事な開幕戦を勝利しました。
まず試合を観終えてからの率直な感想は、昨シーズンの清水とは「全く別のチームだった!」と感じましたね。
当然ながら監督をはじめスタメンも今シーズンから加入した選手が半数以上ということで変化するのは当然であることを踏まえたとしても、まさしく別のチームに生まれ変わったといえます。
昨シーズンにリーグ最多失点を記録した守備のシーンを特に観ていましたが、自分が一番に感じたのは自陣ゴール前でのクリアボールやディフレクションした後のルーズボールへのアプローチが早くなったことでした。
昨シーズンだと自陣ゴール前でクリアしたルーズボールに対しての対応が遅いことで相手に獲られ2次攻撃を受けることで後手を踏み失点するシーンが目立ちましたが、鹿島戦を観た限りではそうしたシーンは少なかったです。
開幕戦1試合だけで決め切るのは早計ではあるとはいえ、鹿島戦のような展開をシーズンを通して継続することが可能であれば躍進する予感を感じますね。
実は昨年の年末に毎シーズン毎にエスパルスの展望を予想されている『素質論インストラクター』の石川さんから2021シーズンのエスパルスについての素質論を上げることに際して今回は自分の意見もお聞きしたいというご連絡をいただき、年明け早々に久しぶりに石川さんとお会いしました。
実際に開幕戦2日前に2021シーズンのエスパルスに関する素質論を公開されております。
ここからは、お会いした時に石川さんから質問を受けたことについて触れていきたいと思います。
まずは今シーズンより加入した選手のうち、自分が気になる選手をオフェンスおよびディフェンスをひとりづつ挙げてほしいということでした。
それに対して自分はオフェンスで挙げたのは「ディサロ 燦シルヴァーノ」でした。理由として昨シーズンのJ2リーグ得点ランキング2位となった要因であるゴール前での決定力の高さにあります。いわゆるゴール前での決定機を決め切るFWが皆無だった清水にとって彼の決定力を活かすことが出来ればリーグ上位も十分に可能でしょう。
一方のディフェンスは「鈴木 義宜」を上げました。鈴木は昨シーズンまで在籍した大分トリニータの主力CBだったというポテンシャルを持つことだけでも守備の立て直しが絶対である清水にとって大きな戦力になるのではとお話しました。
※この時に挙げた2人が、いきなり開幕戦でスタメンになるとは思っていませんでした。
そして石川さんから最も聞きたいポイントだと言われたのが、過去に例のない大量補強を何故行うことが出来たのか?ということでした。
これに関しては一部メディアでも報じられていますが、この時点で石川さんの意見も聞いたうえで自分が感じた可能性を述べさせていただきました。
これから述べるのはあくまで自分の見解であり、実際の理由はもちろんエスパルス関係者の方にしか知る由がないことであることを予めご了承ください。
ひとつの過程として恐らくは昨シーズンの後半辺りからすでに来シーズンに向けて強化部は動きだしていたのではないかと思うのです。
その根拠として上げられるのは昨シーズン後半の9月末までエスパルスは低迷していたにも関わらずシーズン途中での補強を一切行わなかったことです。
もちろんコロナ感染予防によるスタジアム入場制限でのチケット収入減をはじめ全体的な減収によって動けなかっただけであるとも言えますが、低迷が続いているにも関わらずシーズン終了近くになって監督交代に踏み切ったことなどシーズン降格がないことでシーズン途中の補強を行わずにいたのではないかと石川さんと意見を交わしました。
実際に来シーズンに向けての補強の情報がメディアに報じられた時期も例年と比較して早かったことも根拠です。
素質論で石川さんも触れられていますが、今シーズンの清水で不安要素を挙げるとするなら“極力多くのけが人は出さないこと”くらいでしょうね。
自分も意見を述べさせていただいたからには、今シーズンのエスパルスに関しての素質論を見届けていきたいです。