お客様が恋に落ちたお話

このお客様は変わってた
毎日来ては1セットで帰る

ある時、たまたま町で出会いお茶をすることに


JさんAちゃんが好きなんでしょ?

僕は単刀直入に聞きました


するとJさんは今までに無いくらいしっかりとした眼差しで

『惚れてます』


と一言。

店でもっとAちゃんにアピールすればと店長らしからぬ事を一人の友人として素直に伝える


すると…


『僕は彼女が好きだからこそ、自分を試してるんです』


元々惚れやすい性格のJさんが店でAちゃんの他の指名客に嫉妬しても何があっても惚れやすく冷めやすい自分の気持ちを確かめるために毎回来店されていた


そう言ったあと
『Aちゃんには黙っていてください』
とお願いされた


私は黙って一回頷きました



それから約1年…


Aちゃんから相談があると呼び出された

『お客さんと付き合って結婚するのは変ですか』


…。


誰と!!

と言いかかった時になんとJさんが来ました


3ヶ月ほど前にJさんは勇気を振り絞りAちゃんに告白したとの事

そして今Aちゃんのお腹には新しい命も居るという事実


驚きと喜びの中

『好きにやってくれ(笑)』

と一言だけ言って席を立ちました


あれから数年…
今でもJさん一家と仲良くしています


飲み屋には男と女のドロドロとした関係が日常茶飯事の中、 飲み屋も悪くないと思う1つのストーリーでした