俺の猫がこんなに可愛いわけがない
1月27日の午後10時ごろ、俺はPCゲームの「Call of Duty 4 Modern Wafare」を楽しんでいた。
このゲームはFPSと呼ばれるタイプのゲームで、まるで自分が本物の戦場に立っている一兵士であるかのように感じるほどリアルなグラフィック、演出の数々は世界中のゲーマーから高い評価を得ている。
その時、リビングから妹の騒ぎ声が聞こえてきた。
一般家庭のごくごく普通の長男ならば、どうしたんだと疑問に思い、様子を伺いにいくかもしれない。
しかし、我が家にとって人の叫び声騒ぎ声(特に妹のもの)が聞こえるというのは日常茶飯事なので、一抹の不安を胸に抱えながらも、俺はゲーム続けた。
しばらくたつと、弟が少し慌てた様子で何も言わずに俺の部屋に入ってきた。
どうしたのと聞くまでもない、妹が大暴れするから逃げてきたのだ。
弟に続いて、ペットのニャーコちゃんが俺の部屋に避難してきた。
妹の絶叫から状況を察するに、妹が大騒ぎしながらニャーコちゃんを抱きしめていたところをひっかかれ、騒ぎがエスカレートしたようだ。
そりゃあ耳元でぎゃーぎゃー騒がれたら、温厚なニャーコちゃんとはいえ腹が立つだろう。
引っかかれた妹ざまあ!ざまあ!!
弟、ニャーコちゃんに続き、母親も俺の部屋に避難してきた。
その母親とニャーコちゃんを追って、妹が俺の部屋のドアをガンガンガンガンと叩きまくる。
「ニャーコ返せよおおおおおおおオオオオ、返せよおおおおおおおOOOOOOOOOオオオオオオオオオ」
なんということだ、戦争ゲームを楽しんでいたはずが、あっという間にリアルが戦場と化してしまった。
俺の部屋に鍵はかからないので、入ろうと思えば入れたはずだが、俺の部屋に無断で入れば自分もただでは済まないと分かっているので、部屋のドアをガンガンと叩くのだ。
うるさいことこの上ないが、俺が怒ったところで、ヤツの火に油を注ぐに過ぎない。
しかたがないので、じっと我慢する。
すると妹は、リビングの家具や家電製品を壊しにいった。
いつも、真っ先に標的にされるのは電話機だ。
我が家ぐらいだろう、受話器とそれを繋ぐコードがはずれた電話機を使い続けているのは。
まるで子機のように受話器を持ち運びができるのだ。
通話の時はコードを受話器に手で押し込みながら使う。
その時も電話機は蹴られ、テーブルの上の灰皿は落とされ、弟のおもちゃ箱は投げられ、いちいち書いていてはきりがないが、リビングはひどいことになっていた。
リビングの電話は受話器を投げ飛ばされていて使えなかったので、俺の携帯で弟が祖父に助けを求めた。
妹が大暴れをする日は、ちょくちょく祖父が家に呼び出される。
祖父祖母の家は自宅から自転車で10分ほどのところにある。
祖父が家に到着してから、妹の騒ぎは少し収まった。
常人なら聞くに耐えない、見るに耐えないレベルでは騒いでいるが、俺と弟と母親にとっては大分マシだと思える程度までには落ち着いた。
祖父に対してあくまで正しいのは自分、悪いのはあいつらだと騒ぎ立てる妹。
嘘八百を並べて自分の主張を説明している、というか叫んでいる。
妹は本当に自分が間違っているとは思っていないのだろう、妄想と現実の区別が付かなくなり、嘘を付いているという自覚ですらないのだろう。
妹は、先日の母親の誕生日にプレゼントしたケーキの代金を返せ!お前が払え!と祖父に要求していた。
祖父は財布を持ってきていないから無理だ、明日にしてくれと話すと、妹は今日金をもらえないと熟睡できないから、祖父が俺から金を借りてきてその金をよこせと要求した。
妹に言われるがまま祖父が俺に金を貸すように頼んできた。
別に祖父に金を貸すぐらいなんでもなかったが、あの妹の言うことを聞くと、黙るどころかどんどん要求がエスカレートしていくのだ。
それに、騒いだ者が得をするだなんて絶対に間違っている。
俺は当然のことながら頼みを断った。
金が手に入らないなら、と妹は当初の目的を思い出したかのように俺の部屋の中にいるニャーコちゃんへと向かっていった。
俺は自分の部屋の前に立ちふさがって指一本でもニャーコちゃんに触れたらお前を殺すと脅した。
俺がここまでして妹にニャーコちゃんを渡さないのには理由がある。
妹は大騒ぎするたびに、ニャーコちゃんともう1匹の飼い猫であるクロちゃんに暴力を振るっていたのだ。
叩いたり、振り回したり、ひどいときは壁に向かって投げつけたこともある。
落ち着いているときなら普通に撫でてあげたり、餌をあげたりして可愛がっているのに、可愛いと思っているはずなのに、動物虐待のようなことを平気でするのだ。
今の気違いMAXモードの妹に俺の可愛いニャーコちゃんを触れさせるわけにはいかない。
下手したら殺されかねない。
妹に軽く殴られながらも妹が部屋に入ることを阻止していると、妹は涙をぽろぽろと流し、雄たけびをあげながら、家を出て行った。
でも誰も心配したりなんかしない、過ぎ去った悪夢に胸を撫で下ろすだけだ。
どうやら妹は祖父祖母の家に向かったらしい、祖父はそれを追って帰宅した。
それで、その日の妹との戦いは終わった。
だがしかし、妹は次の日には何事もなかったかのようにケロっとして家に帰ってくるのだ。
明日か明後日かは分からないが、これからも妹は大暴れを続けるだろう。
まだまだ、妹とその家族の戦いは終わらない。
唯一の希望は、心療内科の薬。
今は、夜に1回飲んでいるだけらしいが、その回数を増やしてほしい、あるいはもっと強力な薬を処方してほしい。
その日までは、とにかく耐え続けるしかない。
どんな疲れもストレスも、ニャーコちゃんの可愛い寝顔を見ていれば吹き飛ぶ・・・
このゲームはFPSと呼ばれるタイプのゲームで、まるで自分が本物の戦場に立っている一兵士であるかのように感じるほどリアルなグラフィック、演出の数々は世界中のゲーマーから高い評価を得ている。
その時、リビングから妹の騒ぎ声が聞こえてきた。
一般家庭のごくごく普通の長男ならば、どうしたんだと疑問に思い、様子を伺いにいくかもしれない。
しかし、我が家にとって人の叫び声騒ぎ声(特に妹のもの)が聞こえるというのは日常茶飯事なので、一抹の不安を胸に抱えながらも、俺はゲーム続けた。
しばらくたつと、弟が少し慌てた様子で何も言わずに俺の部屋に入ってきた。
どうしたのと聞くまでもない、妹が大暴れするから逃げてきたのだ。
弟に続いて、ペットのニャーコちゃんが俺の部屋に避難してきた。
妹の絶叫から状況を察するに、妹が大騒ぎしながらニャーコちゃんを抱きしめていたところをひっかかれ、騒ぎがエスカレートしたようだ。
そりゃあ耳元でぎゃーぎゃー騒がれたら、温厚なニャーコちゃんとはいえ腹が立つだろう。
引っかかれた妹ざまあ!ざまあ!!
弟、ニャーコちゃんに続き、母親も俺の部屋に避難してきた。
その母親とニャーコちゃんを追って、妹が俺の部屋のドアをガンガンガンガンと叩きまくる。
「ニャーコ返せよおおおおおおおオオオオ、返せよおおおおおおおOOOOOOOOOオオオオオオオオオ」
なんということだ、戦争ゲームを楽しんでいたはずが、あっという間にリアルが戦場と化してしまった。
俺の部屋に鍵はかからないので、入ろうと思えば入れたはずだが、俺の部屋に無断で入れば自分もただでは済まないと分かっているので、部屋のドアをガンガンと叩くのだ。
うるさいことこの上ないが、俺が怒ったところで、ヤツの火に油を注ぐに過ぎない。
しかたがないので、じっと我慢する。
すると妹は、リビングの家具や家電製品を壊しにいった。
いつも、真っ先に標的にされるのは電話機だ。
我が家ぐらいだろう、受話器とそれを繋ぐコードがはずれた電話機を使い続けているのは。
まるで子機のように受話器を持ち運びができるのだ。
通話の時はコードを受話器に手で押し込みながら使う。
その時も電話機は蹴られ、テーブルの上の灰皿は落とされ、弟のおもちゃ箱は投げられ、いちいち書いていてはきりがないが、リビングはひどいことになっていた。
リビングの電話は受話器を投げ飛ばされていて使えなかったので、俺の携帯で弟が祖父に助けを求めた。
妹が大暴れをする日は、ちょくちょく祖父が家に呼び出される。
祖父祖母の家は自宅から自転車で10分ほどのところにある。
祖父が家に到着してから、妹の騒ぎは少し収まった。
常人なら聞くに耐えない、見るに耐えないレベルでは騒いでいるが、俺と弟と母親にとっては大分マシだと思える程度までには落ち着いた。
祖父に対してあくまで正しいのは自分、悪いのはあいつらだと騒ぎ立てる妹。
嘘八百を並べて自分の主張を説明している、というか叫んでいる。
妹は本当に自分が間違っているとは思っていないのだろう、妄想と現実の区別が付かなくなり、嘘を付いているという自覚ですらないのだろう。
妹は、先日の母親の誕生日にプレゼントしたケーキの代金を返せ!お前が払え!と祖父に要求していた。
祖父は財布を持ってきていないから無理だ、明日にしてくれと話すと、妹は今日金をもらえないと熟睡できないから、祖父が俺から金を借りてきてその金をよこせと要求した。
妹に言われるがまま祖父が俺に金を貸すように頼んできた。
別に祖父に金を貸すぐらいなんでもなかったが、あの妹の言うことを聞くと、黙るどころかどんどん要求がエスカレートしていくのだ。
それに、騒いだ者が得をするだなんて絶対に間違っている。
俺は当然のことながら頼みを断った。
金が手に入らないなら、と妹は当初の目的を思い出したかのように俺の部屋の中にいるニャーコちゃんへと向かっていった。
俺は自分の部屋の前に立ちふさがって指一本でもニャーコちゃんに触れたらお前を殺すと脅した。
俺がここまでして妹にニャーコちゃんを渡さないのには理由がある。
妹は大騒ぎするたびに、ニャーコちゃんともう1匹の飼い猫であるクロちゃんに暴力を振るっていたのだ。
叩いたり、振り回したり、ひどいときは壁に向かって投げつけたこともある。
落ち着いているときなら普通に撫でてあげたり、餌をあげたりして可愛がっているのに、可愛いと思っているはずなのに、動物虐待のようなことを平気でするのだ。
今の気違いMAXモードの妹に俺の可愛いニャーコちゃんを触れさせるわけにはいかない。
下手したら殺されかねない。
妹に軽く殴られながらも妹が部屋に入ることを阻止していると、妹は涙をぽろぽろと流し、雄たけびをあげながら、家を出て行った。
でも誰も心配したりなんかしない、過ぎ去った悪夢に胸を撫で下ろすだけだ。
どうやら妹は祖父祖母の家に向かったらしい、祖父はそれを追って帰宅した。
それで、その日の妹との戦いは終わった。
だがしかし、妹は次の日には何事もなかったかのようにケロっとして家に帰ってくるのだ。
明日か明後日かは分からないが、これからも妹は大暴れを続けるだろう。
まだまだ、妹とその家族の戦いは終わらない。
唯一の希望は、心療内科の薬。
今は、夜に1回飲んでいるだけらしいが、その回数を増やしてほしい、あるいはもっと強力な薬を処方してほしい。
その日までは、とにかく耐え続けるしかない。
どんな疲れもストレスも、ニャーコちゃんの可愛い寝顔を見ていれば吹き飛ぶ・・・
