- だむかん/柄澤 昌幸
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って「太宰治賞」のほかの作品読んでないので、この賞の特徴とかも知らないんですが…
「だむかん」とは電気会社のダムの管理事務所の略称だそうです。
電力会社のやる気満々社員がダムの管理事務所に異動になるところから話が始まります。
異動先の社員のやる気なさにいらだちを感じ、空回りをするあたり「アー、若かったらこんな焦り、あるだろうな」と共感
また、あるときはダムならではの事件が起きてしまい、主人公が苦悩したり
終盤では、大雨が降るんですが放流しないとダムが決壊してしまう、でも放流する事によって人命が失われる危険もある、そんな場面で職員たちは決断しないといけない、手に汗握る展開もある
たった一つのボタンを押す行為としてはそれだけなのに躊躇する主人公に、思わず肩に力が入ってしまった
普段は、仕事らしい仕事をしてなくても、いざという時はとんでもなく重いものを背負わされるプレッシャーは、大変なものだろうな、と思う
近くに新しくできたダムへドライブに行ったとき管理所と書かれた看板を見てなぜかしら、近親感を感じた