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あるナンパ師の日常

2016年年初に1年交際した女性との結婚の話が流れた37歳。
それを機にナンパ師を目指そうとする男の日常。
略してあるナンパ師の日常。

今年1月に結婚の話が流れた男です。

一年同棲していたが駄目でした。

名前と出会った日を刻印した結婚指輪は相手に渡しました、手元にあっても仕方がないからね。

で、昨年末から通い始めたジムに、より精力的に通いだした。



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「おれは若い子が好きでさ」

と、よく年上の飲み友達(♀)に言っていた。

年上でもよければ紹介するけど、といった話が先月あり、

「じゃあお願いします」

となり、会って飲んで話して手を絡ませた末に色々試みてみたけれども息子に元気がない。

もちろん、ファックできるかどうかを試金石にするというわけではない。

その人の若い頃をおれは知らない。

愛す人ならその人の若い頃を知っていたいという願望があってだろう。



その女性と二度目に会った時に手料理を振る舞ったあと、

「どうしても付き合えない」

と伝えたらじゃあしなければよかったのにと言われた。



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その夜は心がずきずきと痛んで、よく行くバーで飲み、それから梯子し、ふらふらと近くのピンク街を歩いていた時にとある駐輪場の角に華やいだ服装の女性二人が立っていて、四十半ばで小太りでちびのオッサンと談笑している。

おれの通り過ぎる間際、その三人のどれかに呼び止められて、1人でいることにいたたまれなくなっていた心の隙を突かれるかのように、そのオッサンもといボーイに案内されて人生初のキャバクラへと赴いた。

着いた子は170cm近くある二十歳過ぎの、顔の長く前歯の少し出た、胸は平らで声がどこか常に上ずっているような喋りの下手な子だった。
パッと見で、この店で一番不器用そうで一番売れてなさそうな子だった。

フリーで入っていたので女の子は他の客の指名もあり変わる。

一度チェンジがあり夜の蝶と呼ぶに相応しい子が着いた。

おれは芋の水割りを飲みながら他愛のない話に時間を費やすこと2、30分。

ボーイが来て訊く、「延長はどうなさいますか」

おれは返して、「延長を頼むよ、最初の子を」

それから間もなく顔の長い子が現れた。

おれはその子の不器用さにシンパシーを感じていたが、それは意味も価値もない自己憐憫の延長した感情で、その女性のふたつの瞳には三十路の酔っ払いが一匹とだけ映っていたのだろう。

そこで他愛のないおしゃべりをし、ライン交換をして店を出た。

その後何回かその店に通い、キャバの営業トークのやり方も分かってきた頃に通うのを止めた。



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話を戻そう。

欲しい人がいる、それは年上の生活の基盤がしっかりした人でもなければ、おれの顔を福沢諭吉と見紛う夜のお姉さんでもない。

ギュンターグラスの「愛」と題した詩にはこうある。



愛とは、金銭抜きの交渉。




まさに、そうなのだ。



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ただ、頭では分かっていてもどうすれば良いかまでは頭が働かない。

そんな折、先月末のことになるが、新宿で仕事関係の人々と飲む機会があった。

その三次会で、それはいま思い出してもとても奇妙な四人掛けの席だった。

私と斜め向かいが同業の人間。

私の左隣が同い年の元ホストで、私の向かいが大学生のナンパ氏だった。

午前2時から2時間ほど話を聞いた。

イケメンにはなれるということ。

そのノウハウ。

ナンパの確率的思考について。

話しは変わり、一人は「前から声をかけるね」と言い、もう一人は「いや、おれは後ろから声をかけるね」

と言う。

そして、それぞれが持論を展開する。

おれと斜め向かいのメガネの男子は硬直したまま奇妙な笑みを浮かべている。

おれはあの有名な少女マンガのセリフじゃないが頭がフットーしそうだった

三次会が終わり、新宿で何人かに声をかけるところを見、おれも二人に声をかけて、最後はナンパ氏の方のネトナンからの2v2の席に組み入れられて、キャバ嬢とカラオケでクリープハイプを歌うなどして朝を迎えた。

そして太陽の昇る時間も過ぎたころに解散して茅場町に取ったホテルに戻った。



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まるで意味が分からなかった。

まるで意味が分からないまま二月は終わり、ジム通いにさらに励んだ。

結果、四か月で体重-2.6kg減の体脂肪率20%→11%となった。



ダイエット




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次はなにをしようか。

オープナーの研究?

違うね、ファッションだ