作者:エドワード・W・サイード
訳者:中野真紀子
出版社;ちくま文芸文庫

内容(「BOOK」データベースより)
ヨーロッパ文明とオリエントの相克を見つめ、排他主義、分離主義的な西欧的価値観に鋭い異議を唱えてきたサイード。二〇世紀後半もっともアクチュアルな闘う知識人が、思想界に新潮流を生んだ古典的名著『オリエンタリズム』や『文化と帝国主義』などの自著を語り、パレスチナ問題とのかかわりを広い視野から検討する。異色のコミュニティ・ラジオ番組で長期に重ねられたインタビューをもとに、平易な語り口のなかにルネサンス的教養人サイードの批評の真髄と情熱を凝縮させた一冊。


・パレスチナ人の不運は、自分たちを抑圧する者たちが、彼ら自身も長きに渡って迫害の苦しみを味わってきた、きわめてまれな民だったということにあります。

・アメリカには、そんなものはありません。その代わり抽象な領域の専門家、社会科学の技術屋がいます。こういう人たちはコンピュータを駆使して数値を操作することは得意なんですが、地理的な知識はおそろしく希薄です。ある意味で合衆国はとても隔離された国で田舎じみたところが多々あります。
作者:ジェフリー・フォード
訳者:山尾悠子,金原瑞人,谷垣 暁美
出版社;国書刊行会(横浜市立図書館)

内容(「BOOK」データベースより)
悪夢のような理想形態都市を支配する独裁者の命令を受け、観相官クレイは盗まれた奇跡の白い果実を捜すため属領アナマソビアへと赴く。待ち受けるものは青い鉱石と化す鉱夫たち、奇怪な神を祀る聖教会、そして僻地の町でただひとり観相学を学ぶ美しい娘…世界幻想文学大賞受賞の話題作を山尾悠子の翻訳でおくる。

内容(「MARC」データベースより)
独裁者ビロウの内面を具象化した都市ウェルビルトシティは、外観の美しさとは裏腹に陰惨非情な世界だった…。異世界を描いたファンタジー。世界幻想文学大賞受賞作。シリーズ第1部。

ダンテの「神曲」やカフカ「城」と比較する評もあるとか。わかる気もする。。。
作者:磯田光一
出版社:読売選書(横浜市立図書館)

・絶望者はしばしばオプティミストの風貌をもつことがある。何も信じるものがないということは、逆にいえば、なんと遊び戯れてもいっこうにさしつかえないという感覚とほとんど表裏一体のものだからである。(非革命者のキリスト:武田泰淳)

・生きるとは、他人を何らかの点で犠牲にしながら生きることである。他人のエゴイズムを犠牲にしながら、事故を主張し続けることが、ほかならぬ現世を生きる人間の宿命であるなら、生存そのものがむしろ原罪に近い何ものかである。(非革命者のキリスト:武田泰淳)

・国家が思想そのものを相手にするはずがない。法秩序は行為の結果としての違法性しか問わない。どれほど奇妙に聞こえようと、思想の自由を認めている国家は、けっして思想そのものの有罪性だけは確定してくれないのである。(自罰者の聖痕:高橋和己)

・夏の明るさ、華やかさに引き変えて、秋が如何に淋しいか。そしてその悲しさ淋しさは心のそこ深く感ずると云うよりは、寧ろ生きている肉の上にしみじみとたとえば手で触って見ることが出来るような気がするのである。)(近代日本の異端:永井荷風)