作者:スタニスワフ・レム
訳者:久山宏一
出版社:国書刊行会(横浜市立図書館)

知的生命体探査に旅立った地球人たちは、全体が衛星で覆われた異様な星にたどりつく。不可避の大失敗を予感させつつ、文明の「未来」を壮大なスケールで描いたレム最後の神話的長篇。


非常に多くの人々が自らの世界史を蔑ろにしているが、一般に誰一人として、それが宇宙の全体に存在するうちで最も恐ろしい悪夢のような精神病的倒錯である、すなわち地球は百万の天球のうち唯一宇宙の規範に反して、知性の働きが血と辱めに多い尽くされた悪辣な殺人者の惑星であるとはみなさない。

神が人を作ったのではなく、人間の狂気が神を生んだのだ。

人間が可能なことだけをやっていたら、今も穴居にすんでいただろう。