作者:小森陽一
出版社:ちくま新書(横浜市立図書館)

内容(「BOOK」データベースより)
19世紀末から20世紀の戦争の時代にあって、個々人の「個性」を置きかえ不可能な差異として認め、「自己本位」の孤独な闘いに生きた漱石。漱石とは誰かという問いに対する固定した答えを裏切りつづける、永遠の差異化運動=「漱石」。このミステリアスな作家の生涯と文学を新たにたどりなおし、その魅力を鮮やかにくみあげたフレッシュな再入門書。また漱石が面白くなる。

自己本位の個性は、この世にかけがえのない、たった一つの個性です。個性の差異は絶対です。それはついに差異でしかなく、いかなる差別化も拒むのです。漱石の自己本位とは、この絶対的差異を生き抜くことであり、生き抜くことはまた、絶対的差異としての自己を差別化し続けることなのです。(表紙より)