作者:澁澤龍彦
出版社:河出文庫(横浜市立図書館)
内容(「BOOK」データベースより)
シュルレアリスムは今世紀最大の芸術運動といわれている。アンドレ・ブルトンに導かれて早くからこの世界に関心を持ちつづけていた著者は、その豊かな鉱脈から心ひかれる作品を数多く発見し、みずからの気質を映し出す鏡とした。60年代には、そのシュルレアリスム絵画をめぐって数多くのエッセイが書かれたが、本書はそれらをまとめたもので、『幻想の画廊から』につぐエッセイ集である。
・私たちはパルテュスの絵画的世界と向かい合うとき、一般のシュルレアリスムの作品を眺める場合と極めて近い、目くるめくような不安感や、何か胸騒ぎを覚えるような、激しい郷愁に似た感動を味わうことがあるのだ。
・この世界からフト垣間見た別の世界、三次元世界と四次元世界との間の秘密の裂け目ーーマグリットが好んで描くのは、この次元の裂け目ともいうべき、現実世界の中にぽっかり口を開けた、もう一つの世界である。
・マグリットの絵の中に、もし不安とか不気味な雰囲気とかいったものを感じ取る人があるとすれば、それは、この次元の遊びから生ずる危機感が、彼の情緒に訴えたからにほかなるまい。あるがままの現実の秩序に、ただちょっとした置き換え(シュルレアリスム用語で「デベイズマン」と呼ばれるもの)を試みるだけで、たちまち、この現実の内部に、見えない亀裂が走るのだ。
・シュルレアリスムは二十世紀のマニエリスムを代表するものだ。(ジョルジョ・バタイエ)
シュルレアリストたちは、新しい絵画空間の創造にはなんら寄与せず、ただ既知の絵画空間的世界の現象や物体の序列を狂わせるということのみを忠実に守ったのである。
出版社:河出文庫(横浜市立図書館)
内容(「BOOK」データベースより)
シュルレアリスムは今世紀最大の芸術運動といわれている。アンドレ・ブルトンに導かれて早くからこの世界に関心を持ちつづけていた著者は、その豊かな鉱脈から心ひかれる作品を数多く発見し、みずからの気質を映し出す鏡とした。60年代には、そのシュルレアリスム絵画をめぐって数多くのエッセイが書かれたが、本書はそれらをまとめたもので、『幻想の画廊から』につぐエッセイ集である。
・私たちはパルテュスの絵画的世界と向かい合うとき、一般のシュルレアリスムの作品を眺める場合と極めて近い、目くるめくような不安感や、何か胸騒ぎを覚えるような、激しい郷愁に似た感動を味わうことがあるのだ。
・この世界からフト垣間見た別の世界、三次元世界と四次元世界との間の秘密の裂け目ーーマグリットが好んで描くのは、この次元の裂け目ともいうべき、現実世界の中にぽっかり口を開けた、もう一つの世界である。
・マグリットの絵の中に、もし不安とか不気味な雰囲気とかいったものを感じ取る人があるとすれば、それは、この次元の遊びから生ずる危機感が、彼の情緒に訴えたからにほかなるまい。あるがままの現実の秩序に、ただちょっとした置き換え(シュルレアリスム用語で「デベイズマン」と呼ばれるもの)を試みるだけで、たちまち、この現実の内部に、見えない亀裂が走るのだ。
・シュルレアリスムは二十世紀のマニエリスムを代表するものだ。(ジョルジョ・バタイエ)
シュルレアリストたちは、新しい絵画空間の創造にはなんら寄与せず、ただ既知の絵画空間的世界の現象や物体の序列を狂わせるということのみを忠実に守ったのである。