作者:絲山秋子
出版社:文藝春秋社(横浜市立図書館)

第134回芥川賞受賞。勤労感謝の日、沖で待つ。
・勤労感謝の日
小気味よい36歳無職独身、いわゆる負け犬の小説。
 「上沼町に原発を」私は駅の向こうに行くたびに思う。幸せは、家の中でやってくれ。家の塀にぶら下げるのは「落とし物」とか「球根差し上げます」とかで十分ではないか。そしていつも思う。社会をどんどん俗悪なものにしているのは私の世代なのだ。

・沖で待つ
 「太っちゃんさあ」
 「なんだよ」
 「死んでからまた太ったんじゃない?」
 おまえな、ふつーねえだろ、と言って太っちゃんは笑いました。