たそがれ上手②
更に青年は貧乏揺すりを始め、背中越しに予想しうる表情は硬直していた。
青年の心の内はすぐに察する事ができた。
席を譲りたかったのだ。
バスが10分程走行したところの停留所にて、腰の曲がった老婆が乗り込んだ。
青年は相変わらず緊張を続ける身体を座席から離し、老婆に座るよう促した。別段言葉など交わされる事はなかった。
昼と夜の真ん中くらいの時刻だった。昼と夜の真ん中くらいの空をしていた。私が一番好きな、幻想的で、清々しくて、哀しいくらい優しいグラデーションだった。
昼と夜を真っ二つに切り裂くように飛行機雲が横断していた。
青年の心の内はすぐに察する事ができた。
席を譲りたかったのだ。
バスが10分程走行したところの停留所にて、腰の曲がった老婆が乗り込んだ。
青年は相変わらず緊張を続ける身体を座席から離し、老婆に座るよう促した。別段言葉など交わされる事はなかった。
昼と夜の真ん中くらいの時刻だった。昼と夜の真ん中くらいの空をしていた。私が一番好きな、幻想的で、清々しくて、哀しいくらい優しいグラデーションだった。
昼と夜を真っ二つに切り裂くように飛行機雲が横断していた。