絶滅寸前の固有種
希少植物のカワラノギクが咲く愛川町田代の中津川左岸河川敷で28日、NPO法人「愛・ふるさと」=小倉大典(だいすけ)理事長(64)=が「カワラノギク祭り」を開く。上流のダム建設で、花弁の紫色が濃い固有の種は絶滅寸前だったが、付近住民らが保護活動に取り組んできた。
中津川中流域では、かつて相模川同様にカワラノギクが自生していた。しかし、宮ケ瀬ダムが建設され試験湛水(たんすい)を行った95年から水量が減り、大雨でも河川敷が大量の水で洗われることはなくなった。砂地と玉石で形成された河原は2、3年でカヤなどの草が生い茂り、玉石河原の自然植生が消失した。
近くに住む吉江啓蔵さん(92)は、1人でカワラノギクの保護活動に取り組んだ。吉江さんの活動を引き継いで、小倉さんや成塚祐之さん(60)らが06年にNPO法人を結成。田代地区の河川敷約2000平方メートルを玉石河原に整備し、伏流水が湧く水路(幅1~2メートル、延長約100メートル)を設けた。毎年、初冬に種を採り、春に種をまく。現在は、今春に種をまいた苗を含め約2万株あるという。
小倉さんは「夏場の草取りが大変だが、地道に活動を続けて中津川の自然遺産を後世に残したい」と話す。28日は、田代運動公園脇にある栽培地を案内し、かつての河原の自然植生を説明する。運動公園から河川敷まで毎日新聞の旗も立って案内する。問い合わせは小倉さん。
出典:毎日新聞