かつてのフジファブリック(志村さん在命時) からではあまり想像のつかなかったリリーススパンは、彼らのレーベル移籍が成すものなのか、それとも新体制として突っ走る三人の意志の表れなのか...
ただ、確かなのは、ファンとして彼らに触れ合えるチャンスが増えるというのは単純に喜ばしい事であります。
前作、「Light Flight」のリリースからそう日を置かず、新曲がやって来ました。
「Small World」はアニメ「宇宙兄弟」の根幹をつらぬく、夢への前進と飽くなき諦めない心の行く先を描く、ポップナンバー。
歌の物語は、何かに前進するための後押しのような、ポジティブなもの。
新体制になってから筆を取る事の多くなったベース加藤さん (実際にはメンバーで意見を出し合い、まとめ役としての加藤さんらしい!) の作詞の妙がまたちらりと垣間見えた気がします。
尽きない好奇心や探究心を思わせる、「頭の中のハテナマーク」や「望遠鏡を覗く」、という壮大で夢ある言葉が出たかと思えば、「賞味期限切れになった二人だけの約束、はたせるの!?」 、「過去が邪魔をするけど」というような、わりと身近な等身大のワードが並んだりする。
前前作、「徒然モノクローム」でも「神頼みだよ、ほんといつも」なんて弱気な言葉が並んでたけど、ちょっとそれに似てるかななんて思いました。でも弱気だけど、背伸びをしてないそんなフレーズにいつも、助けられてます。今回もきっと、そう。
ボイスチェンジャーによる転調は、やっぱり宇宙を意識したのかな!?
宇宙兄弟の前テーマ曲、ユニコーンの「Feel so moon」でも同じ展開が用意されてたけど、やっぱり宇宙て、あんなモニョモニョしたイメージがあるのかなぁ笑
一気に印象の変わった転調の後の、スライドギターの音色が個人的に好みで、そのあと一気にエンディングに向けて突っ走る様は、夢への前のめりな期待のようで、気持ちがいい!
カップリング 「Time」はギターと鍵盤の音色が美しいミディアムロック。感じとしては「Drop」を思わせます。
不自由もないし、不便なんてあまり感じないありふれた日常。
それでも、どこか日常にマンネリや、このままでいいのかな?って将来に対する漠然とした不安を抱く。
そういう、穏やかな波の下に流れている危うい不安感に立ち向かいましょう、なんてこの歌の主人公は思ってるようで、曲自体の落ち着きに似合わず静かな情熱のようなものを感じる一曲。
優しいし、穏やかだけど、変えなくちゃ、って生き方っておかしくないんじゃないかな、って教えてくれたよう。
夢に突き進む事も、日常をそれる事も怖いけど、動かないと何も始まらない。
誰だって動くのは怖いけど、それでもその弱さを歌ってくれるこの曲たちは、くすぶった気持ちの時にはきっと、いい薬になるかもしれません。
世界は小さいけど、せめて自分の世界は大きくしながら生きていきたいなって、感じさせてもらっています◎
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