昨今、「二十代でやっておきたい◯◯個のこと」などの本が流行っているが、
最近、私の頭から離れない論語に残されている有名な孔子の言葉がある。
「吾、十五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順う。
七十にして心の欲する所に従えども、のりをこえず。」
(訳)
先生が言われた。
「私は十五歳で学問に志し、
三十になって独立した立場を持って、
四十になってあれこれ迷わず、
五十になって天命をわきまえ、
六十になって人のことばが素直に聞かれ、
七十になると思うままに振舞ってそれでも道を外れないようになった。」
岩波文庫『論語 巻第一 為政第二』
私は今年度で30歳になる博士課程2年である。
友人は就職し、
海外へ行き、
転職し、
結婚し、
子供がいる人など様々である。
起業した人、そこから再就職した人、
アルバイトをしている人、私のように学問を追究し続けているものもいる。
ゴールデンウィークに高校時代の同窓会があり、
学年の1/3となる約120名が集まった。
働いて8年程になる中堅の者もいる。
私も研究室の中では上級生である。
研究者とはとても言えない程の身分であるが、
新入生の頃と比べれば多少の知恵や知識はついてきた。
研究はいつも楽しいとは限らないが、
他人に自分の研究課題を譲るには心残りが多すぎるくらい
まだまだやりたいと思っている(つまり、好きなんだと思う)。
大学生になれば大人になった気になり、
社会に出れば一人前だと思っていた。
しかし、孔子の時代から30歳にしてやっと自分に自信がついてくるのかもしれない。
それは、決して成功体験や知識や能力だけではなく
たくさんの失敗や挫折を含む経験を積み、
恐れに対する度胸がついてくるからかもしれない。
孔子の時代から、国内外問わず、人間の本質は普遍的なのかもしれない。
女性としてはいつまでも若々しく、初々しい方がいいのかもしれないが、
年を取るのもおもしろいものだと思う、この頃である。
もう少しあがいて、40までにあれこれ迷わないようになりたいと思う。