発展性を損ねるコスト削減案 | 『イブログ』 全国の老舗に新しい可能性を。

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世間から老舗と呼ばれている会社/お店/その経営者/伝統文化を扱っている職人に。

コストと投資は考え方がまったく違います。当社のことではありませんが先日こんなお話を聞きました。

 

ある企業からシステムの仕様から開発までの委託の話をいただいた会社がありました。

そのシステムは前例のない先端技術を必要とするもので、発注側の企業では要件定義すらままならない状況だったようです。

 

長い取引があった間柄だったため、相談を受けた会社では要件をまとめあげさらに分厚い仕様書にして提案をしてみました。結果としては完璧の仕様だったようです。相手の担当者の方も大変喜んでくれたみたいです。

 

その後日、これだけ完璧な仕様書があるなら自社開発ができると連絡がありました。始めは何のことだかすぐに理解できなかったと言っていました。でもすぐに事の重大さに気付いたのです。

 

仕様書をタダで差し上げてしまった状況になっていたのです。

あくまで提案として仕様を出したので、相手の企業とは本契約を結んでいませんでした。

でもそれは長い付き合いだった先方を信じておこなった行為です。話せばわかると思ってせめて仕様書作成代だけでもと掛け合いました。しかし知らぬ存ぜぬなしのつぶてでした。

 

それを機にその会社とは縁を切ることになったとおっしゃってました。

 

自社では要件すらもまとめられなかった案件を完璧な仕様書まで落とし込む思考と技術を持ちあわせている取引先を単に一時的なコスト削減だけで関係を断ってしまった企業。

 

今後はさらに技術的に難しい事も出て来ることは予想されます。しかしそのときになって相談しても信頼関係が崩壊している以上力になってくれるはずがありません。

 

大きな会社になればなるほどコスト削減が大切なのはわかりますが、削ってはいけないことも沢山あります。将来の発展に欠かせないパートナーの思考力と技術力は投資と思って付き合いを続ける決断をするべき事例と話を聞いて感じました。