いよいよ夏シーズン本番です。今年から山の日もできていろいろ楽しみです。そんな夏と言えばこの5年間は「富士登山」をしてきました。
2011年から2015年まで5回ほど登り、すべてでご来光が見れました(2015年は微妙でしたがご来光と思えばご来光です)。
■2011年のご来光 ↓
■2012年のご来光 ↓
■2013年のご来光 ↓
■2014年のご来光 ↓
■2015年のご来光 ↓
今年こそ富士登山を!と思っていても「富士山に本当に登れるか不安」という気持ちから二の足を踏んでしまっている方も多いと思います。
そんな方に、どうすれば無事に登りきれるか(安全に降りてこれるか)の情報を書いておきたいと思います。
2011年の時、僕は初めての富士登山をしました。
山には何度も行っていましたが3,000m以上の経験はその時はありませんでした。
最初に思い浮かんだのが「高山病」でした。
高山病対策にはいくつかあります。下に書いたことに注意することで大抵はいけると思います。
■高山病対策
・前日に睡眠を十分にとっておく(前日のお酒も控えた方がいい)
・5合目に着いたらたっぷりと時間をおく(暇つぶしを考えておくといいでしょう)
・水分をこまめにとる(夏場の富士山は500mlペットボトルを5~6本を目安に)
・気を楽にする
・通常の1歩の半分くらいでゆっくり歩く
・急いで息苦しくならないようにペースを守る
要は、高度順応をしてゆっくり歩き酸欠にならないようにすれば大丈夫なような気がします。
この5年間で一緒に登った人数は、僕も含めて13~15人くらいでしょうか。
この内、高山病になったのは1人でした。
この1人は、言う事を聞かずに急ぐように登ってしまった方です。結果、9合目あたりで症状を訴え始めました。山頂まで荷持つを持ってあげて無駄な時間をかけずに須走口の砂走りで一気に下山しました。みるみる内に元気になって安心したのを覚えています。
※この時は山頂までいった方が早く下りれるのでいきましたが、基本的な考えでは即下山です
POINT : 余裕を持ってゆっくり登る
■寒さと雨の対策
富士山は寒いです。
こういうと誤解を与えかねませんが、寒さをしのぐ時間がとてつもなく長い場合があるのを知っておいてください。
特に山頂でご来光を見る場合は、日が昇る5時くらいまでは死ぬほど寒いです。
富士山は3,776mですが、ご来光を見る場所は3,700mほどの位置です。
標高1,000mで気温が6度下がるので、地上とくらべ約22度低いことになります。
そこで見ておくのはその日の最低気温です。
仮に明日(28年7月29日)に登るとしたら、Yahoo天気の富士吉田で、34/22度です。
最低気温22度だと山頂は0度です。真冬と同じで、富士山は風も吹くのでさらに寒さを感じます。(風速1mで体感1度下がる)
当日どれだけ晴れていても富士山では雨が降る事も珍しくありません。
雨具は必ず用意しましょう。ゴアテックスなど高級品でなくても、上下別のレインジャケットを持っていくと安心です。
※天気サイトは色々あるので感覚的にあったものを参考にしてください
・Yahho天気(富士吉田)
・てんきとくらす(スバルライン5合目&山頂)
・Yahoo天気(富士宮)
・てんきとくらす(富士宮)
・Yahoo天気(御殿場)
・tenki.jp(富士山)
・富士さんぽ(統計データあり)
POINT : 舐めていかなければ大丈夫
■防寒装備
防寒はどれを持っていけばいいのか気になるところだと思います。
個人差に寄りますが行動服とは別にこれらを持っていっていました。
・薄手のダウンジャケット
・フリース
・薄手の羽織れるもの(ウィンドウブレーカー、長袖シャツ)
・雨具(立派な防寒具になります)
・手袋、グローブ
・帽子
イメージを伝えるなら真冬の夜にジッとしていても平気な感じ、です。
行動時の服装は至って普通です。
・動きやすいパンツ(夏用トレッキングパンツで十分)
・速乾性のインナー(モンベルの薄手の長袖)
・Tシャツ(ポリエステル100%)
・トレッキング用靴下
・登山靴(スニーカー・トレッキングシューズ)
■こんな感じです↓ (2011年のとき若い!)
インナーに長袖を来たら上は半袖くらいでいいと思います。
また逆にインナーに半袖を着たら上は薄手の長袖がお勧めです。
なぜかというと、歩いているととても暑いです。そんなときはすぐに腕まくりし、休憩時はまくった袖をおろして冷えを防ぎます。
そして僕の場合は、薄手のウィンドウブレーカー(パタゴニアのフーディニ)を羽織っていることが多いです。ペラペラですが夏山には絶大な効果を発揮します(収納もコンパクト)。
しかし、ご来光の時は話が違います。持っていった服を次々と重ね着してください。
POINT : 行動時は着過ぎない。休憩時はすぐ羽織る。ご来光待ちは完全防寒。
■コースタイム目安
富士山は5合目から一気に登ってしまえば大して時間は掛かりません。
しかしそれは健脚で慣れている人の話です。
初めて富士山に行く場合は山頂まで掛かる時間を多めに計算しておくことが大切です。
僕らの場合は、約8時間を目安に歩く速度を調整してきました(弾丸登山の話ですが自己責任で)。※吉田口・須走口共に。
1度だけ山小屋(8.5合目ご来光館)を利用したことがあります。お子様連れのご家族は大変つらそうにされていて結局そこから下りる決断をされてました。
今から小屋の予約は取れないでしょうから、不安な方は来年の春の予約開始を待つことを強くおすすめします。
山頂まで8時間計算で歩きますが、実際にはそれほど掛かることはありませんでした。
しかし、ご来光みたさに余裕をなくして高山病になっては元も子もありません。無理のない計画を立ててください。
POINT : 時間が余るくらいの余裕をもつ。大丈夫か?と思うほど歩く速度は遅くてOK
■行動食
富士山には山小屋が沢山あります。荷物は軽ければ軽いほど登山は楽になります。体力に自信のない方は最低限の水とカロリーメイトを持っていくだけで、あとはお金で解決できます。
ただビックリするほど高いので通常は何かしら持っていくことになるはずです。
食べ物・飲み物は好みがあるので好きなものを持っていけばいいと思いますが、僕が持っていくものを簡単に書いておきますので参考にしてみてください。
・水(ペットボトル500ml×5~6本“いろはす”など小さく潰せるものが嵩張らなくて便利)
・水筒(テルモスにアツアツの紅茶を入れていきます。これは休憩中で寒い時に便利)
・ウィダーインゼリー(山の時はいつもコレなので。2つくらい)
・菓子パン(主にあんぱん。糖分とカロリー補給)
・弾丸なら山頂までの食事、山頂での食事、下山中の食事
こんな感じで持っていきますが小食の方は大抵余ります。
複数人でいくと必ず一人はお腹をすかしている人がいるのでサッサと恵んで荷物を軽くしましょう。
POINT : 少し多いかな?くらいがちょうどいい。最悪買えるのでお金を忘れずに。
■ザックの中身(服と食糧以外)
まず心がけるのは持って行き過ぎないことです。ザックが空いているとついつい何でも詰め込んでしまいがちですが、ハッキリ言って使わないかなと思ったものはほぼ使いません。
必ず持っていかなければならない物のリストを挙げます。
・ヘッドライト+予備電池(真夜中の山は一歩先もみえません)
・トイレットペーパー
・ティッシュ(ドライ&ウェット)
・ハンドタオル(汗ふき&首に巻けば防寒になります)
・携帯電話
・ゴミ袋
・携帯電話
・ゴミ袋
以上です。
たったこれだけ? たったこれだけなんです。
荷物のほとんどが防寒具と食糧になります。
あとは、一人か複数人かの違いで持っていくものが変わります。
■パーティーに一つはあった方がいいもの
・救急用具(ばんそうこう、消毒、ガーゼ、三角巾)
・地図とコンパス(まず使いませんが・・・。山頂で景色がよければ楽しめます。)
・カメラ(思い出づくり)
■あってもなくても良いもの
・ストック(ほとんどの方は使っています。金剛棒も売ってます。)
・ゲイター(砂走りをする場合で気になるなら)
・サングラス(まぶしいのが嫌いなら)
・日焼け止め(お肌を気にするなら)
・携帯酸素(地上で買っていった方が安い、友人は使ってました)
・マスク(下山の砂煙を吸い込みたくない方は)
全て持っていってもこんなものです。
上手にパッキングすれば30Lザックで十分いけます。
POINT : 持ち物はシンプルに。
■忘れてはいけないこと「保険」
保険には必ず入りましょう。レジャー保険で1Dayタイプのものがあります。
山に行くからにはその点はしっかりやりましょう。
友人と一緒にいくときも必ず全員に保険加入をお願いしてきました。
「レジャー保険」と検索すれば色々出てきます。
(携帯キャリアの保険なら携帯代に加算されるだけなので使いやすいです)
この機会に山岳保険に入るのも一つです。年に何度か山にいくならお得です。
■山岳保険(3大メジャー)
・jRO
・山岳共済会
・モンベル保険
僕の所属している山岳会の会員も上記3つのいづれかを使っています。
山岳保険の場合は契約開始までに日数を要する場合がありますので、よく調べてから加入したほうがいいです。
POINT : 保険に入り、使わずに無事に帰ってくる。
■ご来光
富士登山と言えば「ご来光」を目当てに行かれる方が多いと思います。
こればっかりは天気(運)次第ですが、5回行って全てでご来光をみてきたので運だけとは言い切れないかも知れません。
まず可能性を高めるなら吉田口と須走口から登るとどこの位置からでも太陽を拝むことができます。仮に山頂に間に合わない、体調がすぐれずその場で止まってしまった場合でも天気さえよければご来光はみられます。
御殿場でも見られるはずですが、この記事をお読みになる方は御殿場口はお勧めできません。歩く距離が長く、山小屋も少ないからです。
距離の短い富士宮口だと、どこでもという訳にはいかなそうです。どうしてもご来光を見たいのであれば、オーソドックスな吉田口から登るのがよいと思います。
あとは、ツアーでない限りは天気が悪そうなら躊躇せず延期です。
たしか一度だけ日をずらして登ったことがあったように思います。順延も始めから考慮して日程を組むとご来光を拝める可能性が確実に高まります。
POINT : こだわりを捨てて柔軟に行程を調整すること
■富士山頂(3,776m)とお鉢巡り
富士山と言えば日本一の山。
勘違いされている方が多いのですが山頂小屋のある場所は頂上ではありません。本当の頂上は観測所のある“剣ヶ峰”になります。そこに三角点(3,776m)が存在しています。
剣ヶ峰へ行くには“馬の背”と呼ばれる急坂を登るか、それを避けるためにぐる―っと遠回りするかしかありません。
ここまでで疲れた足にはどちらも負担でしかありませんが、ここには是非がんばって行ってみてください。折角登ったのに頂上へ行かないのは後悔しか残りません。
ちなみに馬の背は大変登りづらいです。途中で止まると辛いので推進力を殺さずに登りきってしまった方がいいと思います(所感です)。
馬の背を登ったところが観測所になっています。記念撮影待ちで何十分も待たされることも想定しておく必要があります。ただ丁度いい休憩と思ってゆっくり過ごしてください。
そしてその先には登った人しか味わえない感動が待っています。
■こんな感じです3,776m↓ (2012年の時 恰好が純粋!)
・・・自分でみてもムカつく顔してますね。
みなさんもドヤ顔を決めてきてください!
あと、富士山の火口は一周できます。それを“お鉢巡り”と言いますが時間にして約1時間ほど掛かります。多少のアップダウンはありますが晴れていれば気持ちのよいコースなのでこちらも歩く価値はあります。
POINT : 疲れをふっ切ってでも行こう!と思う気持ちが大切
■真の辛さは下山にあり
富士山に登ったら下りてこなければなりません。当たり前ですが自力で下りれるくらいの体力は残しておきましょう。下山時は膝を傷めないように軽く膝をまげてつま先から足を置くのが基本です。すると太ももが悲鳴を上げてきますが、太ももが一番大きな筋肉なのでそこをしっかり使って一歩一歩慎重に下ってきてください。
POINT : 重心を前にして下る(気持ち前かがみくらいで)
■恐怖の雷
過去に一度だけ下山時に雷にあいました。これは本当に怖いです。
富士山には避難できるような場所が少ないので雲行きは常に注意しておく必要があります。
雲の見方など天気の本を見て置くのも大切かもしれません。
遭遇してしまった時の対処法で参考になるものがありました。こちらを覚えておきましょう。
・山で雷にあったら(日本山岳会科学委員会より)
POINT : 山には危険が付き物
■まとめ
5年連続富士登山をしてどんなものを持っていき、どんなことに気をつけたかを書いてみました。これを読んだ方が少しでも安全に登山を楽しんでもらえたらと思います。
「富士山、一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」ということわざがあります。
人生の中で一度は登っておいても損はなさそうです。
お気をつけて楽しんできてください!
■プロフィール
■所属山岳会
東京都山岳連盟加盟・アルペンクラブアルファー
(ハイキング、縦走、岩登り、沢登り、雪山、アイスクライミング、山スキーまでオールラウンドに活動。ロープワーク、救助訓練、雪上訓練、沢登りトレーニング、岩登りトレーニングなど充実)
高尾山しか登ったことのなかった人も1年経てばクライマーに。絶賛会員募集中!







