『ワッハ ワッハハイのぼうけん』

谷川俊太郎童話集 絵・和田誠 小学館文庫

 

 

 

 

 

 

先日、友人との待ち合わせ時間よりだいぶん前に到着したので、時間潰しにこの文庫本を求めました。

モスバーガーで「とびっきりハンバーグ・サンド(でしたっけ?)」を食べながら読みました。

ちなみに横浜で食べられるバーガー屋さんではモスが一番好きです。

 

さてこの本には6本の童話が収められていますが、巻頭の『けんは へっちゃら』は、わたしの大のお気に入りなのです。

確か小学1年生の時に、町内会の優良図書の回し読みで、この童話絵本を読んだ記憶があります。

幼馴染みのかたやまのりこちゃんも気に入っていましたっけ。

昭和30年代の日本はまだ貧しかったですから、学校でも地域でも、子どもが楽しく学べる工夫が色々とありました。

 

1年生のわたしが『けんは へっちゃら』のどこを気に入ったのでしょう?

おそらく和田誠さんの挿絵の楽しさもありましたでしょう。

そして何より谷川俊太郎さん独特の愉快なオノマトペや、決して子どもに媚びていない文体に魅かれたのだと思います。

子どもって大人が自分たちに媚びているかどうかなんて、簡単に嗅ぎ分けますよね。

 

その後わたしは母にねだって、自分専用に『けんは へっちゃら』を買ってもらいました。

わたしは何度も何度も読みました。

今でも大人になってから自分で買った一冊が、わたしの本棚に鎮座しています。

 

初めて読んだ時はもちろん谷川俊太郎さんや和田誠さんが何者かだなんて、知る由もありませんでした。

でも三つ子の魂百までですね。

谷川俊太郎さんはわたしの最も好きな詩人であり、和田誠さんは最も好きなイラストレーターなのです。