盛火地獄『夏』吹き出てる汗と溽暑があの夏の記憶と混ざる 溺れてしまう『蚊』蚊を打った手に赤い血が付いていて私いのちを奪ったようだ『スイカ』あえて目を隠して叩くまん丸のスイカ 飛び散る赤、赤、赤、あか『運』運だけはいい人でしたね この地獄を見ないで死んでしまえるなんて『身』身から出た錆と汗とが混ざり合う血に似た臭い 夏に死にたい夏は燃える。