2019年3月10日の技術選手権大会決勝を終え、選手を引退する事を発表させていただきました。
突然の引退で驚かせてしまったと思います。
引退する前に、全く誰にも、伝える事ができませんでした。ごめんなさい。
引退すると、言葉にする事が想像以上に難しく、今でも涙が出てきます。
大会が終わるまでは、言ってしまうと、どうしても気持ちが緩んでしまいそうで、最後まで選手として全力を出しきりたいという気持ちで、言えませんでした。
技術選手権に挑戦したのは10年間だけでしたが、3歳から始めたスキー。小学1年生から始めたアルペン競技。31歳までずーっとスキーの選手をやってきました。
その、選手を辞めるという事が、こんなにも自分にとって大きな決断だとは、今になって分かります。
スキーを辞めるわけではないのに。
最後の大会は、すごく楽しかったです。
大会運営に携わっていただいた、関係者の皆様、素晴らしい大会をありがとうございました!
応援していただいた皆様、ありがとうございました!
一緒に戦った選手の皆様、ありがとうございました!
兵庫県チームの皆様、ロシニョール様、MIZUNO様、SMITH様、SWIX様、(株)マックアース様、いいよしチューンナップ様、東京BMZ様、本当に本当にありがとうございました!
今大会のベストランは、最終日のソデグロ大回りです。全選手の一番最後のスタートでした。スーパーファイナルを残して最後の種目、一番得意な急斜面大回り。準決勝兎平の大回りも自分では満足出来ています。決勝の不整地も。そう思えるだけで、充分ですよね。
総合成績は昨年と変わらず10位でした。
年々体力が無くなり、筋力も落ちて、スキーを踏む力が無くなってきている事は分かっていました。
それでも周りの方々に励まされ、スキーが上手いと言われた時、綺麗な滑りをしてると言われた時、乗れてるねって言われた時、トップを狙えると言われた時、その言葉が私を後押ししてくれて、トップ10をキープする事が出来たと思っています。
結婚をして2シーズン。いつも近くで応援し続けてくれた哲也さん。哲也さんのおかげでスキーが楽しくなりました。哲也さんのおかげで頑張れた事が沢山ありました。お互いが選手で支え合わなければいけないのに、本当は私ばかり、支えてもらってました。
これからは100%哲也さんをサポートします。
兵庫県出身というだけで、何かと悲しい事もありました。北海道に行った高校3年間、名前を呼んで貰った事はほとんどなく、いつも兵庫県と呼ばれていました。全国大会のスタートに立った時、コーチ無しの時期もありました。無線も無いし、情報も無い。ジャッジの名前を聞いた時、北海道・新潟・長野・東京・東北。。。って不安になる時もありました。
周りの選手が羨ましく感じてしまいました。
でも、そんな事本当はどうでもいい事でした。
子供達には、そんなくだらない感情ではなく、どんな時もスキーは楽しいスポーツだって思える前向きな強い選手になってほしいです。
私の人生の殆どがスキーで、スキーと一緒に生きてきました。ここまで成長させてくれた『スキー』に感謝しています。
そこで出会った最高なスキーヤーに感謝しています。
写真には写っていない、もっともっと沢山の方々がいます。
初めて出場した苗場の技術選で、トップスキーヤーが引退しファイナルランを滑っているのを見て、こんな大きな舞台で沢山の方々に見守られて引退するなんて幸せだなーって思ってました。
トップスキーヤーではないけど(笑)自分もそんなステージを用意してもらえるなんて思ってませんでした。
貴重な時間を作ってくださった皆様に心から感謝しています。
本当に本当に幸せな時間でした。
ありがとうございました!
青木優子