巻き込まれたらガラガラポン、『バティモン5』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『バティモン5』

【評価】☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ラジ・リ

【主演】アンタ・ディアウ

 

 

【あらすじ】

 前任者の急逝で市長に就任したピエールは、治安改善のため古い団地の再開発に乗り出した。しかし住人である移民たちは反発を強める。

 

 

【感想】

 移民問題のケーススタディを見ているようだった。パリ郊外の団地を舞台に、新市長とアラブ系の移民たちが対立していく。秩序や治安の改善を求める行政サイドと、権利や誇りを求める移民たち。それぞれの正義がぶつかり合い、その周辺で不正義もチラチラする。こういう問題は果たして解決するのか。現状維持や先送りが無難な選択に思えてくる。それぞれが懸命に足掻くことが大切とはいえ、ここから英雄や救世主の誕生しそう。妥協が少し尊いものに感じられた。