つい最近の出来事。沖縄県宮古島へ旅行した時のこと。
島尻港から小さな連絡船に乗って大神島へ向かう船のデッキから海を眺めていると視線の先にしぶきが、連続して高く上がっている。
「あれってクジラ?」
私のすぐ横で同行の海好きな人が、ちょっとはしゃいで指をさした。
「きっとあそこに岩が続いてるんだよ」と、
夢をつぶすようでごめんね!と思いながら私はそう言った。
それでも、ずーと、海を見つめて今度は、
「イルカいないかなぁ」と聞いてくる。
見えてる範囲にはいないので「いないよ」と答えながら、
一瞬、目をつぶってハートでイルカを検索する。
同行の現地ガイドさんが、それを聞いていて彼女に何か言っていたみたいだが、船のエンジン音で聞こえない。
少しして彼女はこちらに振り返り、
「もういなくなってしまったんだって!
一昔前、宮古島の漁師さん達が漁の邪魔をするからと、
みんなでイルカを追い払ってしまったんですって!」
「一昔前?!」と私。
今度はガイドさんが、私にも聞こえるように、
「数年前、一度だけ見たって話を聞いたけどそれ以来もうそんな話はないなぁ…」
「でも、また戻って来ているかもしれないですよね!」 と私。
実はこの時、ものすごく、かなり近くにイルカを感じ取っていたのだ。
そっと、海好きな彼女に「イルカいる。かなり近くにね!」 と告げた。
彼女は私が優しいからそう言ってくれた位にしかとっていなかった。
なあんだ、信じないんだぁと思った。まあ普通はそんなものだ。
大神島を見て廻って帰りの船でもまた、
彼女は「今もイルカいる?」って聞いてきた。
信じないくせに、と思いながらも、返事に困った。
その時は大神島の大岩にフォーカスしていたから、信じないイルカにフォーカスを変えたくなくて、仕方がないので、とりあえず岩の話をしたら、
彼女は岩より、私の能力について探るように聞いてくる。
まいったなぁ、と、普通の意識に、つまり我にかえり、
「あそこの海の色ホントに綺麗!!」とか言って話題をそらした。
そのあと、数ヶ所巡り、このツァーは現地解散して、そのまま彼女は帰路についた。
翌朝、私は平良港から、ダイビング用のボートで、
他のダイバー十数名と現地のダイビングサービススタッフ3名とその船長と共に下地島へ向かい、
1本目のダイビングでローニンアジを見れていい気分だった。
ボートは2本目のポイントへと移動中、突然、船内が、騒がしくなった。
背ビレ!!イルカだ!!それも複数!! わぁいっぱいいる!!
船がゆっくりイルカに近づいて行く、回り込み、間近にイルカ。
私はシュノーケル、フィンを持つ。みんなはイルカをただ見てる!
エンジンが止まった!スタッフ2人が海に飛びこむ。
それを見てフィンを履き、船尾に行こうとしたが、人がいて、仕方なく、
右舷からバックロールでバシャンと海に入った。
後から考えたら、船縁に腰掛けてそのままいかずに反転して、そぉっと前向きでフィン先から極力音を立てずに行けば良かったと思った。
イルカは音に凄く敏感だからだ。
スタッフが行った方向を追いかけた、25m位行くと、イルカを見失ったイントラ達ががいた。イルカはいない!見回してもいない。
仕方なく、迎えに来てくれた船の船尾からラダーで上がった。
シュノーケル、マスク、フィンをはずすとまた、あっちこっちから
「いた!いた!」と声が上がる。
再び3点セット抱えて、今度はすぐ行けるように船尾に向かった。
先程、船に残ったスタッフが、あきれたように、
「行ってもいいけど、せめて我々が、許可出してからにして下さい」と言う。
「あっ、さっきはごめんなさい!わかりました」と言いながら
私はフィンを履き、マスクシュノーケルを付け、おでこに上げでおく。
さっきのスタッフ2人もフィンは履けている。船はまだ動いてる。イルカはどこ?
ちょっとよそ見して、イルカを見うしなったけれど、エンジンは止まった!
スタッフは達が飛びこんだ。私は残ったスタッフの顔を見る。仕方なさそうに、
「いいですよ、でもなるべく遠くに飛んで下さい」
念のため、極力プロペラからに離したいのだろう。私は大きくステップインした。
またも音を出してしまった!! それを気にしてる人間は私だけだけれど。
スタッフの方へ行くがイルカはいない!フィンで水を蹴ってジャンプして360度あたりを見渡すも背ビレは見えない!!
船にむかって「イルカどっち?」と叫ぶと、何人かが指差ししてくれたのでその方向に泳ぐ。
なかなかいない!それでも泳いでいたら、ふと気づくと私の真下に1頭いる!
速い!追いかける。距離が開いていく。追うのを諦めかけたところで、後ろから更に3頭並んでやってきた。私の回りを回る。次は2頭組、4頭組、次々と私の回りに来てくれては先に行きまた戻って来る。カーブを描いて私の回りを回る。
なかには胴体を、直径3cm位真ん丸くダルマザメに喰われて穴があいて、痛々しい個体もいた。アイコンタクトする。感激!!超感激!!
うれしいけれど、皆待ってるだろうか!?船を待たせているのが気になってきた。
するとイルカと一緒にスタッフ達も私の後ろに来ていた。カメラを持って写真撮ってる。いつから!?でも、ちょっと安心した。
スタッフ達と、イルカ達と泳いだ。
イルカ達と一緒に潜ろうとしたが、息が続かない、でも、イルカ達に期待させてしまったらしく潜ろうよと誘ってくる。頑張ったがやはり息が続かない!それでも一緒に遊んでくれた。
しばらくして、イルカがどんどん遠く行ってしまって、スタッフ達が「船に戻りましょう」と言う。
船はそばにいた。みんな船上からずーと、イルカを見ていた。私達は船に上がった。
イルカ達は、また戻ってきて、もっと遊ぼうよというように船の回りに寄って来る。でも、ゆっくりと船は動き、2本目のポイントへ向かい、みんなでイルカ達にバイバイした。
船上のダイバー達もイルカを見られて感激していたし、凄く喜んでいた。
「宮古島ってイルカいるんですねぇ」「いえ、こんなことは滅多にない事です。」
なんて、ダイバーとスタッフの会話が聞こえてくる。
私にも、「いいなぁ」とか「行きたかったけどタイミング逃して行けなかった。」
とか。
んー、確かに!
行こうとしていた時、3点セット付けてる人は私の他にいなかったものね!
準備していないとそのタイミングはやって来ないのだ。
スタッフのひとりが私に、
「イルカ呼んでくれてありがとう!!」と言ってくれた。
私は、「いえ、いえ、ラッキードルフィンでした!」とこたえたけれど、
もしかしたら、昨日、大神島でイルカをハートで探したので、それをイルカの方もキャッチして私に興味を持ってくれたのかもしれない。
本当に私イルカ呼んだかも!?
ハート通信で。
