知ってて殺されるか……知らずに殺されるか
黒澤明の夢
こんな夢をみたと言う導入で綴られるオムニバス映画。
この映画を見返して思うのは黒澤明の予言めいた何本かの作品。
「赤富士」にての原発事故と富士山の噴火……コレは今観ると恐ろしい位 現在の状況にリンクしている。blogのタイトルにした知らずに殺されるか…知ってて殺されるか…これはこの赤富士にての台詞。
それを受けての「鬼」この話も強烈なメッセージ。1990年にここまでの問題提起を黒澤明はしていたのだ。
今こそこの映画を観て考えなきゃいけないのだろうと思う。
オムニバスなので話は確かにバラバラなれど実は一本筋の通ったメッセージと監督の祈りの様な物を感じる。
原発問題、核の恐怖、戦争反対……
だからこそ余りにも美しい日本の風景を凄すぎる映像美で撮る事でこの風景を無くす様な事があってはならないと教えてくれる。
今の時期にこの映画がTVでやる事は間違い無くない筈だから是非共借りるなり買うなり衛星放送なりでチェックして欲しい。
最後の「水車小屋」の笠智衆の老人の台詞が全てだと本当に思う。