23年前の問題提起
山岸涼子の短篇集 ブルーローズ
この中の短篇にパエトーンと言う作品がある。
チェルノブイリで悪夢の原発事故が起きた時に本当に今 そこまで危険な原発が我々の生活に必要なのか?本当に目的は電力供給のみなのか?そして原発の動かす為に生まれる消える事無く汚染していく廃棄物の処理は?
23年前に既に山岸涼子は警告している。勿の論 広瀬隆の危険な話も同様なのだが。
もっとも怖いのはこの漫画が問題提起している事が今でも全く改善されていなかった事。
この漫画では神話の中のパエトーンに例え原発批判をしている……神になり代われると思い上がってしまった男……
核と言うパワーは人間が本来いじって良い物では無いのでは?と言う問題提起。
日常に危険な話は何処にでも転がっている。常に意識して生活していく必要がある。
表現者として23年も前にこの作品を発表しそれをまた掲載した雑誌にも感銘を受ける。
このパエトーンは今 ネットなどでまた公開されて読む事が出来る。
23年前の問題が何一つ変わっていない事が読むと恐ろしく感じる。
現在の情報も含め必読。
欲を言えばこんなテーマこそ脹らまして頂き……劇場公開して貰いたいもんだすな。