嬉しい文庫化
人生成り行き 立川談志。
談志師匠の語りを立川流顧問でもあり作家の吉川潮が纏めたもの。(この人の春風亭柳朝一代記である江戸前の男はとてつもない名著)
ずっと読みたいと思っていたのだが落語関係のハードカバーは高いので中々読めずにいたが……文庫で登場!コレは嬉しい!しかも読みやすいしね。
落語という病に取り憑かれた少年時代から柳家小さんへの入門→前座→二つ目→真打ち→政界への進出→闘病→師匠への想い→奥さんへの想い→弟子との芸談…………
まあ深く濃い。談志と言う存在そのものが生ける落語。希代のトリックスターであり満足する事を知らず絶えず模索を続け高座で全てをさらけだす。
談志落語を聴いて観て何も思わない感じない人間は表現者として失格だ。それぐらい全ての要素が凝縮している。
文庫化で非常に手に取りやすいので是非読んで欲しい一冊。
同じ時代にこんな凄い人が居ると知ったら本当に嬉しくなるから。