柳生一族の陰謀
巨匠 深作欣ニ
今の日本映画にはこういう華がないんだなあ………まあ凄まじいオールスターキャスト。
徳川三代将軍の座を 家光、 忠長 の兄弟が家光軍団と忠長軍団の二手に別れのドロドロの骨肉の争い。
そこにまた見事なアクションが絡む。
やっぱさ昔のスターって絶対的なオーラがそりゃもう凄まじい。
萬屋錦之介
三船敏郎
芦田伸介
山田五十鈴
丹波哲郎
松方弘樹
凄いね―――！
志穂美悦子
真田広之
千葉真一
JACも大活躍。
原田芳雄も金子信雄（仁義シリーズのある種の主役を食ってしまう程のインパクト 身勝手な組長でお馴染み）深作組お馴染みの室田日出男、成田三喜夫も元気で嬉しい。
まあ史実的にはおそらく滅茶苦茶なんだろうがそんなんはどーでも良い。
だって面白いんだもの。
このスケール感。
TVでは決して出来ないこの独特の空気。
これだけの役者を使いこなす深作監督の演出の力強さにも驚く。
俺 深作監督のある種荒唐無形な時代劇が大好きである。
何か子供ん時の勝手にやってたシュールでデタラメなチャンバラごっこを思い出すって言うかさ(笑)
とにかく力技での娯楽作なんだよな。
魔界転生も里見八犬伝も。
それにこの作品は柳生十兵衛と言えば？
と聞かれた大多数が……………………………………千葉真一！
と答えるくらいの千葉真一の時代小説のイメージピッタリのハマリ役。
もうひたすら格好良い千葉真一。
見所満載40代なら感涙の最高の娯楽時代劇。
何度観ても良いなあ。
延々と褒めて来ましたが話自体は物凄く陰惨で柳生一族が憎くて憎くて仕方なくなるお話。
まさに権力を握る為のまあ汚い陰謀オンパレード。
柳生一族と暗殺集団に思う事はきっと山程出てくると思われる。
その頂点の悪党を萬屋錦之介がこれでもかの名演。
圧巻のラストは！
とにかく悪い柳生の中で出世に興味のない十兵衛が自分の一族の裏切りを知り……………
う、う、嘘だ―――！のそりゃもう大変！
本来なら余りにも暗い話なのにカラッとしてるし！尚且つとてつもないスケール感！！
だから何でなの？と思う疑問ありつつもスッキリあたくし。
ああ 大作観たな―――――って……ため息つくのは間違いなし。
夢だ！ 夢だ！ 夢だ！
夢でござ――――る！
でこれから渋谷にての打ち合わせ。
こちら現実でござる。
いざいざいざ―！