私がまだ若かった頃
私の師でもあり友でもあった人が
病魔に苦しみ余命を宣告させていた
友はある時
病気で死ぬくらいなら
自ら死を選ぶと言い出した
「自死の魂」は喰われる
それはダメだと思いながらも
繋がらなくなった連絡に
ただただ祈りを込めて
涙するしかできなかった
ひたすら、何度も繰り返し
泣きじゃくりながら願い祈り
「生きろ!」と心のメッセージを飛ばす
気がついたら泣きつかれて
寝てしまっていた
ずっと歌を聴いていたが
目覚める少し前には
頭の中に「ある歌」が流れていた
それは聴いていた歌とはまた別の
とても明るい歌だった
曲名を知らなかったが
聴いた覚えのある歌だった
すぐさま調べた
見つかった
その曲名の名は・・・
「聴こえたから」